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2014年4月20日 (日)

前奏曲 - 倭人傳の散歩道

 ここまでの小論、天問で、ささやかな知見を書き連ねたのは、先賢の考察を見聞きしないうちに、初心者の意見を率直に書き連ねておきたいという趣旨であって、先駆者を気取るつもりはなかったことをご了解いただきたいものです。

 以下、言いっ放しでは無責任なので、少なからぬ参考書を購入して、諸賢の意見を拝聴させていただいたものです。発想が陳腐なものになったせいもあって、2ヵ月以上のご無沙汰になりましたが、これからしばらくは、ほぼ日刊ペースで続けられるはずです。

 ただ、小生のように、倭人傳記事をまともに受け取って、陳壽と語り合おうという姿勢で書かれたものは少なく、倭人傳を脇に置いて、自身の高度な見識を吐露されているものが多いので、小論の勘違いに反省を求められるものは少なかったのです。
 これは意外な感じを禁じ得なかったものです。実は、初心者の質問は、ことごとく解明済みではないのかと、恐れていたものでした。

 幸い、アマゾンの書籍検索で、旧刊書籍、雑誌等を買い求めて、現下の各種論議の背景を確かめているのですが、以上に書いたように、幸か不幸か、小論の言及するような倭人傳そのものにまつわる評論は、少数派なので、余り肝を冷やすような反対論議には、お目にかかっていないものです。

 

 素人考えで、諸賢の通り過ぎた道程の道草を拾っているのであれば、多少は、貢献していることになるのかと、安心している次第です。

 ここで、拙い枕ですが、「紹凞版」の「倭人傳」と言う小見出しについて一言が出ます。

 日本人が日本人の起源について考察するときに、古代史学者でない限り、この下りを、「倭人傳」と呼び、集中して読みふけるのは、当然と思う次第です。

 それにしても、学会の権威が、紹凞本に明記されている「倭人傳」の小見出しを排斥して、「倭人条」と呼ぶべしと主張されるのは、不審感を禁じ得ません。
 何か、確たる物証があってのことなのでしょうが、寡聞にして、「倭人条」と書いた版本は、まだ見かけたことはありません。これもまた、業界人には自明の「通説」なのでしょうか。

 以下、過去の私論の集大成と追加となった些細な思いつきとを、倭人傳に託して書き連ねることといたします。

 最後までご辛抱いただければ幸いです。

以上

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