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2014年8月29日 (金)

今日の躓き石 「セットアッパ」でなく「セットアップ」

 スポーツの報道を担当するテレビや新聞のマスメディア関係者は、概して、言葉尻を端折りがちであり、また、言葉の選び方が粗雑なのだが、放送や新聞記事で、その言葉遣いを多くの読者が目にするので、「よい子」がまねをして、蔓延するのが心配である。

 その代表例が、野球用語のつもりで使っているらしい「セットアッパ」(Setto-appa)である。概して、英語の単語はpaで終わるものではないので、ラテン系の訛り言葉だと思われるが、MLB(米・大リーグ)やNPB(日・プロ野球)の放送で、時折聞かれる(依存症がいる)のが、何とも耳障りである。

 この点、放送用語に無頓着で、平然と「同級生」など「誤語」(小論筆者の勝手な造語である)を使う民放と異なり、NHKは、公共放送の社会的責任から、例えば、「セットアッパ」とは言わないようにルール化しているようだが、それても、無頓着な解説者が、生放送でぼろぼろ口走るのは止められないようである。

 英語に慣れてない人は、"setupper"?と言う英単語があると思うようだが、中学(高校??)生時代に、英語では、動詞の後にerをつけて何かする人と言うことがある、と習ったのを忘れているようである。
 ”set up”と言うとき、setが動詞でありupは前置詞なので、upにerをつけるのは、野球のバッターがフォアボールで出塁するときに三塁に行くようなものであり、明らかなルール違反である。

 遙か昔、長嶋茂雄氏が現役の頃、「サードを守るから、長嶋サーダー」という漫才ギャグがあって、観客の爆笑を誘っていたのをうっすらと思い出す。
 随分以前から、何でもかんでもerをくっつけるのでなく「サードを守るのは、サード」など、手短に言う「知恵」があったのだ。

 してみると、「セットアップするのは、セットアップ」と呼ぶのが、賢明と思う。英語のルールにも違反していないので、「セットアップマン」など、お行儀はいいかもしれないが、早口で言いにくい表現よりましである。

 公共放送でなくても、放送や新聞で報道される「言葉」は、広く伝わり、大きな影響を残すのである。(適正な校正機能の備わっていないネット媒体は、社会的信用がないから、その限りではないのだろうか、と言う疑問は残る) 
 プロ野球投手が面白がって、気軽に使い始めた「リベンジ」と言う言葉が、交際相手の画像や動画を、別離の後でネットに晒す行為を正当化する言葉に悪用されているのが、めざましい例である。(時代劇で言えば「天罰」、「天誅」であり、こうした自分勝手な加害者の呼び方に、マスコミが、安易に荷担するのはどんなものか)

 今や、その悪意が野球選手の用語にまで遡って、事ごとに暗い影を投げかけているのである。

以上 

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