今日の躓き石 「スプリッタ」
2014/09/22
いや、「スプラッター」映画のことではない。良く出てくる野球界のカタカナ語である。
言葉の怪しい元選手や正体不明のコメンテーターの発言なら、番組の続いている間は叱りつけるわけにも行かないので、しかたないかと諦めることにしている。
しかし、天下の公共放送のそれも、最高の場であるはずのBS1で、こうした用語が氾濫して、停まる気配がないのは、信じられない。
NHKには、厳格な用語基準があるはずなのだが、今日も、また聞いてしまった。
元々、確か、SFF (Split Fingered Fast)Ballで、要は、人差し指と中指を開いてボールを挟むようにして投げる投球のことだった。Splitするのは、指であった。バッターを切り裂くものではない。
それが、今や、「スプリッタ」(Supuritta)と呼ぶものが出てきた。
SFFBは、元々五音節なので、そう面倒くさくないはずだが、それでも、アメリカのアナウンサーのように、聞き取れないほどの早口でしゃべりまくる必要があるときは、Splitと縮めるのは、しかたないことである。
それが、いつの間にか、ずぼらなコメンテーターの中に、「スプリッタ」が出回ってきた。
どうも、Cut Fast Ballも、「カッタ」(Katta)と呼んでいるようだ。別に、バッターを切り裂くナイフというわけでもないだろう。
野球中継が、スプラッターの世界になっている。
この理屈で行くと、カーブでなくカーバ、シュートでなくシュータ、速球も、ファーストボールでなく、ファースタになるのかな。
天下のNHKが、どうして、こんなだらしない用語をカットしないのかな。受信料返せとは言わないが、情けないよ。
以上
« 今日の躓き石 「厳しすぎ」 | トップページ | 今日の躓き石 「セットアッパ」 またも »
「今日の躓き石」カテゴリの記事
- 今日の躓き石 毎日新聞高校駅伝記事の汚点 上位校に「リベンジ」の汚名(2024.12.23)
- 今日の躓き石 「毎日ことば」 第1219回 「今年の漢字本命?」の迷走(2024.12.12)
- 今日の躓き石 NHK 「英雄たちの選択」 地震防災のレジェンドに泥をぬる『リベンジ』罵倒(2024.12.10)
- 今日の躓き石 毎日新聞の野蛮な野球記事 社会人野球に汚名(2024.11.06)
- 今日の躓き石 毎日新聞夕刊一面の墜落 今ひとたびの「リベンジ」蔓延(2024.08.28)
コメント