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2014年9月 7日 (日)

今日の躓き石 「総崩れ」

                                                                  2014/9/7
 今回のネタは、全国紙の記事とは言え、スポーツ欄の迷走の批判なので、気楽なものである。

 本論筆者は、就職以来25年間大阪暮らしで、阪神タイガースファンであり、隠退生活になったので、大抵の試合は、ケーブルTVで、「ながら視聴」している。

 それにしても、本日毎日新聞大阪版朝刊のスポーツ欄で、「虎投手陣総崩れ」と書き立てているのを見て、正直、むっとした。

 以下、選手に対する批判めいたことは書くが、個人攻撃と取られたくないので、個別の選手名は書かない。とはいえ、調べればすぐにわかることである。

 紙面のデータを見ても、「崩れ」たと言われそうなのは、二番手の救援投手であるが、先発、一番手、三番手は、とても、崩れたとは思えない。それぞれ、努めを果たしている。

 特に、一番手の救援は、1点リードされている不安定な状態で、1イニングを0点に抑えたから、立派に責任を果たしたことになる。この試合では、崩れてなどいない。

 先発は、二年目の若手であるが、5試合連続で初回に失点したと叩かれている。
 この試合では、初回に3点も4点も取られたのではなく、1点である。

 その後、1点、1点と取られて、六回までに3点取られて降板したのだが、メジャーの例を挙げるまでもなく、自責点3点で六回投げきれば、チームに勝つチャンスを十分に与えている。七回までにそれを上回る点が取れなかったので、ファンは、もっぱら攻撃陣に不満を感じるが、野球ファンなら誰もが知っているように、実戦とは、そんなものである。何処か一箇所だけ不都合があって負けるのではない。

 それにしても、どこが、「投手陣総崩れ」なのだろうか。記者は、この段落に具体的なことを書かずに、字数の乏しいところで、だらりと「投手陣総崩れ」を繰り返して締めくくっているので、記者の本意はよくわからないままである。それにしても、小見出しと締めの文句が同じとは、文字の無駄遣いであり、かつ、無策である。

 続いて、短い記事は、悪役扱いに慣れていると思われる二番手救援のベテラン好機に併殺打に打ち取られたキャプテンでなく、先発した若手を、バッシングに近い形でたたきのめしている。
 そうでなくても、自責に過ぎるコメントを出しているのだから、追い打ちする手はないと思うのである。確かに、記者は不敗の王者であるが、不敗に奢ることはあるまいに。

 よく知られていることだが、先発投手は、完封ペースで投げ終わることはまれであり、大抵は、どこかで点を取られる。そして、長年のデータが示すように、投手が失点する可能性が高いのは初回である。
 各チームの選手は、長年野球をしているから、初回に点を取られるのは良くあることと承知しているのであり、それだけで先発投手を責める気はないものと思う。本論筆者は、観戦専門で、草野球すら経験していないから、想像するしかないのだが、チームプレーであるから、各選手の心情はそうしたものと思う。

 まして、この記事でやり玉に挙げているように、将来ある若手が初回に1点取られたからと言って、ここまで叩くのは不都合である。一流紙の書くべきものではない

 一流全国紙の紙面に、このようなと独善的な選手バッシングが登場するのは、スポーツ欄とは言え、感心しないのである。記者は、不敗の王者の席を降りて、自分の職場をもう一度見直して欲しいものである。

 最後に言いたい。

 「。記者発言に負けるな。おまえの敵は、グランドにいる。おまえなら勝てる。」

以上

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