15. 事鬼道 - 「鬼」とは何だったのか 再考
ずいぶん久しぶりですが、「倭人傳」談義の補足です。
「事鬼道能惑衆」
卑彌呼自身の行いとして知られているのは、此の六文字です。
しかし、陳壽がこの6文字に潜ませた真意はどうだったのでしょうか。倭人(委)の鬼とは何か、と深読みして、陳壽の謎を解いてみました。
委の鬼、つまり、委鬼は、魏でしょう。と言うことで、こう読みなおしたものです。
事魏、道能、惑衆。
魏に事え、道をなし(能)、衆を率(惑)いた。
極限まで文字を切り詰めた陳壽の漢文は、句読点の付け方で、大きく読み取れる意味が変わってくるものです。これもまた、素人考えながら、面白い一案と見て頂ければ幸いです。
卑弥呼は、遣使に先駆けて、公孫氏健在の時点から、いち早く、魏に通じていたと言うことでしょうか。
遙か遠隔の東夷でありながら、魏の威光に親しんで倭國を治めたことへの賞賛ながら、魏の禅譲を受けた司馬氏の晋朝では、余りに曹魏を称える筆致は避けたのでしょうか。
一「女子」に男王の「外孫」の意を潜ませたとの解読に因んで、遅ればせながら、一ひねりしたものです。
以上
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