« 今日の躓き石  「審判への侮辱」 | トップページ | 「花のワルツ」騒動 6 庇護の期待 »

2014年10月16日 (木)

YouTube での著作権について 素朴な疑問

YouTube での著作権について
 YouTubeは、決して不親切なものではなく、YouTubeにおける「著作権」に関して説明している。ただし、質問・問い合わせは許されず、ヘルプページへのコメント送信ができるだけである。大抵は、こうした趣旨で、改善を懇願してるのであるが、聞く耳は持たないようである。

 このページを含めた各ヘルプページは、米国著作権法を参考しているようだ。国際企業ないしは国際組織の常として、本国制度の忠実な翻訳以外は、一字一句の変更も認めないものである。

 結果として、このように滑らかな日本語で書かれていても、何度読んでも国内法との関連が不明確なので、掘り下げた勉強のしようがない。といって、具体的に米国法が参照されるわけでもない。無国籍な指摘制度と見える。タイトルもYouTubeでの著作権として、実世界とは遊離した解釈を求められているようである。

 当たり前の話だが、米国著作権法が有効なのは、米国内であり、日本国内で紛争かがあれば、日本法を参照しなければ、明確な判断はできない。当方は、数年のブランクがあるものの、本業としていた知財権関係の法律は読みなれているし、英文の法律や解説書は、日本語同様に読めるのだが、なまじ翻訳されて日本語になっていると、典拠不明で、もやもやしてきて判断に苦しむことがある。頭の中で、日米法の解釈を切り替えるスイッチがうまく切り替わらないことにしておく。

 そのような紛争を避けるために、事前に弁護士と相談せよの助言はあるが、日本法に基づいて司法資格を得た日本弁護士に何を、どう相談していいか、助言の趣旨が不明である。それとも、YouTube専門の弁護士でもいるのだろうか。世の中も、変わるものだ。

 また、重大な逃げ口上(免責というか、責任逃れというか)として、YouTubeは、「仲裁」できないと述べているが、「できない」には、「しない」の意味があり、意識的に不明確な言い方を採用している感じである。

 これは、少なくとも国内法、国内制度で言う、司法関係で裁判以外に認められている「仲裁」「調停」「斡旋」の事を述べたものであり、これら広い意味での「仲裁」は、裁判と同様の権威、強制力を持つものなので、YouTubeに「仲裁」ができないのは、むしろ順当な話であるし、我々もYouTubeにそのような強行力のある仲裁を行う、絶大な権限を求めていないのである。ただ、けんかの仲裁程度のものを求めているのである。

 各種掲示内容を見る限り、YouTubeは、私的な組織体でありながら、独自の著作権制度と著作権侵害の是正措置を運用しているようである。ただし、どの国の国内法を準用しているか明示しているわけではないので、それ以上は何もわからない。

 であるなら、今回のように、次は司法処置に入るというとき、裁判の行われる特定の国内法で、紛争処理をさせ、自身の規定は背後に引き上げてしまうのだろうか。逃げろという本社指示では、従わざるを得ないのだろうが、そんなもので、天に恥じないのだろうか。

 当たり前の話だが、紛争は、どの国の著作権制度でもない、YouTubeの独特の制度に由来するのであるから、紛争解決は、YouTubeの制度の枠内で完結すべきではないだろうか。たとえば、大阪地裁にこの件の決着を持ち込んだとして、なぜ、持ち込まれた方も。こんなに簡単な行き違いが、なぜ裁判に発展したのか、ものの1時間も話し合えば解決したではないか、裁判所の仕事を増やされては困るのではないか。

 大事なことだから再度言わせていただくと、法的な「仲裁」は不可能としても、自身の制定した制度であるから、その枠内で普通の言葉で言う紛争の際の仲裁の労は執るべきではないだろうか。それを禁止する法は存在しないものと思量する。

 なぜなら、YouTubeの設定した私的な制度では、両当事者が相手に申し入れられるのは強硬手段ばかりであり、せっせと火に油を注ぐ活動を続けている。当方は、何とかして穏便に解決しようと、異議申し立てのプロセスを利用して、相手に和解を持ちかけようとしているのだが、不正な使用として拒否されたのである。

 どこにも、「不正」はないと思うのだが、これでは仲裁はできないが、扇動はできる、それを邪魔するのは、YouTubeの観点から不正というのか。ひたすら、不合理ではないか。

 このままでは、大阪地裁の法廷で、諄々と被告人所見を述べて、裁判官の善処を求めるしか無いのである。もちろん、弁護士は必要であるが、できれば、低コストの官選弁護人と願いたい。この程度の事項であれば、弁護人無しで、十分法的な弁明はできるのだが、それでは、素人の不作法な行いで裁判所に迷惑がかかるので、弁護士は不可欠なのである。

 もちろん、以上は、一介の個人の意見であり、何の権威も無い雑音に過ぎないものであるが、正直な意見である。(正直な、正義と信ずる意見でなければ、これほど長時間をかけて書き続けられるものではない)

以上

« 今日の躓き石  「審判への侮辱」 | トップページ | 「花のワルツ」騒動 6 庇護の期待 »

YouTube賞賛と批判」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: YouTube での著作権について 素朴な疑問:

« 今日の躓き石  「審判への侮辱」 | トップページ | 「花のワルツ」騒動 6 庇護の期待 »

お気に入ったらブログランキングに投票してください


2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー

  • YouTube賞賛と批判
    いつもお世話になっているYouTubeの馬鹿馬鹿しい、間違った著作権管理に関するものです。
  • ファンタジー
    思いつきの仮説です。いかなる効用を保証するものでもありません。
  • フィクション
    思いつきの創作です。論考ではありませんが、「ウソ」ではありません。
  • 今日の躓き石
    権威あるメディアの不適切な言葉遣いを,きつくたしなめるものです。独善の「リベンジ」断固撲滅運動展開中。
  • 倭人伝の散歩道 2017
    途中経過です
  • 倭人伝の散歩道稿
    「魏志倭人伝」に関する覚え書きです。
  • 倭人伝新考察
    第二グループです
  • 倭人伝道里行程について
    「魏志倭人伝」の郡から倭までの道里と行程について考えています
  • 倭人伝随想
    倭人伝に関する随想のまとめ書きです。
  • 動画撮影記
    動画撮影の裏話です。(希少)
  • 古賀達也の洛中洛外日記
    古田史学の会事務局長古賀達也氏のブログ記事に関する寸評です
  • 名付けの話
    ネーミングに関係する話です。(希少)
  • 囲碁の世界
    囲碁の世界に関わる話題です。(希少)
  • 季刊 邪馬台国
    四十年を越えて着実に刊行を続けている「日本列島」古代史専門の史学誌です。
  • 将棋雑談
    将棋の世界に関わる話題です。
  • 後漢書批判
    不朽の名著 范曄「後漢書」の批判という無謀な試みです。
  • 新・私の本棚
    私の本棚の新展開です。主として、商用出版された『書籍』書評ですが、サイト記事の批評も登場します。
  • 歴博談議
    国立歴史民俗博物館(通称:歴博)は歴史学・考古学・民俗学研究機関ですが、「魏志倭人伝」関連広報活動(テレビ番組)に限定しています。
  • 歴史人物談義
    主として古代史談義です。
  • 毎日新聞 歴史記事批判
    毎日新聞夕刊の歴史記事の不都合を批判したものです。「歴史の鍵穴」「今どきの歴史」の連載が大半
  • 百済祢軍墓誌談義
    百済祢軍墓誌に関する記事です
  • 私の本棚
    主として古代史に関する書籍・雑誌記事・テレビ番組の個人的な読後感想です。
  • 纒向学研究センター
    纒向学研究センターを「推し」ている産経新聞報道が大半です
  • 西域伝の新展開
    正史西域伝解釈での誤解を是正するものです。恐らく、世界初の丁寧な解釈です。
  • 邪馬台国・奇跡の解法
    サイト記事 『伊作 「邪馬台国・奇跡の解法」』を紹介するものです
  • 陳寿小論 2022
  • 隋書俀国伝談義
    隋代の遣使記事について考察します
無料ブログはココログ