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2014年12月 8日 (月)

今日の躓き石 「駄馬」談義

                               2014/12/8
 いや、今回は、記事のあら探しではなく、雑談である。

 毎日新聞12/8(月)夕刊(大阪)の「夕刊ワイド面の月一連載の「散歩日和」で、話のついでに、「駄馬」が出てくるので、これをネタに少し書き留めたいのである。

 確かに、筆者の言い方が普通であって、何も文句を言う筋合いはないはずなのだが、ちょっと、こだわりたいのである。
 「駄馬」は、確かに役に立たないダメな馬という意味になってしまったが、これは、おそらく、武士階級の偏見であって、本来は、悪い意味では無かったはずである。

 記事にもあるように、「駄」とは、重い荷物を背負って運んでくれる、大事な相棒であり、農耕馬と並んで、大変大事にされていたはずである。馬偏に太いと書くように、力のある馬である。少なくとも、馬の用途別分類の一つであっただけなのである。

 それが、なぜ。武士階級に嫌われたかというと、人を乗せて走るように育てられていない「普通の馬」は、いきなり、鞍を付けて、人が乗り込んで走らせようとしても、一向に走らないからである。
 大体が、生まれてこの方、鞍のようなものを背負わされたことはなく、その上に、人に乗られて、そいつが鞭打って走らせようとするなどは、「馬の本性にないこと」なので、言うことを聞かないのである。
 鞭打っても言うことは聞かないし、大体、乗馬としての歩き方、走り方を習っていないから、のろのろ歩くだけで、走ることなどできないのである。

 と言うことで、武士階級にとっては、「乗馬]にならない、戦の役に立たない馬が駄馬だったのである。しかし、どんな戦であろうと、兵糧がなければ戦えない。秣と水だけで、山成す兵糧を、黙々と運んで、武士の胃袋を満たしてくれたのは、多数の駄馬の着実な歩みだったのである。

 こうしてみると、由来のわからない比喩の元々の起こりが不合理であったのが、「駄馬」である。できれば、軽くそのあたりに触れて欲しかったし、傍ら、このような不細工な言葉は、早く、死語にして欲しいものである。

以上

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