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2015年4月14日 (火)

今日の躓き石 「メンタル面」って何? マスターズ記録付

                                                                    2015/04/14
 4/14日付毎日新聞大阪版のスポーツ面は、若きプレーヤーのマスターズゴルフでの健闘ぶり、特に終盤の追い上げを総括する大振りな記事を載せていた。

 記者は、一般メディアの取材陣の典型として、定型的な「愚問」が得意らしく、パット数の減少という数値の目に付く変化を捉えて、その原因を問いただしたようであるが、プレーヤーの回答で、「(原因が)わかれば第1日から上位で戦えるかな」と鋭く切り返されている。短気なプレーヤーであれば、「わかってりゃ、初日から独走して優勝だ」、と怒鳴り返しそうなものである。愚問から切り出せば真剣に相手してくれないと思うのである。 

 若いとは言え、一流プレーヤーとして実績のある人だから、実際は、ある程度自身のスコアの成り立ちを掴んで、来年に期するものは形を取り始めているだろうが、詳しくは、支援スタッフととことん議論して、自分なりに築き上げるものだろう。

 大事な心構えは、簡単に口に出すものではない。余程気心の知れた、信頼できるインタビューアーなら、答え甲斐のある質問を繰り出して、身のある問答を繰り返し、その辺りを引き出せるだろうが、そうでなければ「愚問」には「愚答」を返すのである。

 当方は、ゴルフをプレーしたこと一切がなく、ながら視聴のテレビ中継や一回きりのオーガスタナショナルでの練習ラウンド見学程度の知識しかないのだが、それでも、素人であるから、言いたいことは言うのである。

 現場に行った証拠というわけでもないが、ご参考まで当時の写真を末尾に並べている。

 「ボギーなしの正確なゴルフ」と、記者がスコアの数値から高評している「正確」さが、プレーヤーの取り組みが変わったのを示しているのか、それとも、運営者のコース管理が変わったことを示しているのか、ぐらいの「掘り下げ」があっても良かったのではないかな。

 20年前の練習ラウンド見学で見聞した様子から見ると、オーガスタのグリーンは、短く切り詰めた芝をビリヤードテーブルのフェルトのようにつるつるながら、高低のうねりも目立つし、芝目は遠目にはわからないものの、世界最高峰の名手でも、実際に打ってみなければボールの方がわからないほど癖のあるグリーンと見たのである。

 何しろ、素人でもよく知っている名選手たちが、グリーンを十分学習した上なのに、1メートル以内のショートパットを左右いずれかに大きくそらすのであった。

 その上に、期間中、グリーンを乾燥させるのか、ある程度湿らせるのか、プレーヤーに気づかせないで管理して、グリーンの速さを予測困難に変えているとのことであった。

 因みに、知る限り、オーガスタナショナルは、極めて限定されたクラブ会員制であると共に、マスターズ向けのコース設定は、長期間クラブ会員の利用を止めて、時間をたっぷりかけて、極限まで研ぎ澄ますと聞いている。

 とすると、「正確さ」は、プレーヤーの当日の緊張感が呼び起こしたアグレッシブなプレーが、コースの求めた積極的なプレーと、たまたま整合した結果ではないかと憶測するのである。であれば、初日から同様のパッティングをしていたら、どんどん決まったかどうかは、不明である。

 あくまで、素人の勝手な憶測であるが、熟練したコース管理者がコースを設定する際には、何らかの謎と正解が設定されていると思うのである。グリーン上のある秘密の場所に、ある方向、速度、回転のボールが落ちてきたら、そのボールは、パットの困難さが緩和されるような場所に転がって落ち着くような「正解」ショットがあるような気がするのである。いうまでもなく、単なる空想であるが。

 記事の最後で、記者は訳のわからない「大舞台でも物おじしない充実のメンタル面」などと、意味不明の「メンタル」に逃げ込んでお茶を濁しているが、これまで敗退してきた先輩プレーヤーが、一人残らず「物おじした」から負けたと決めつけて逃げるのは、専門記者として怠慢ではないかと思う。

 特に、記者は、「メンタル」という意味不明、人によって使い方まちまちの造語を放り込んで、読者を混乱させているが、書きぶりを見ると、昔ながらの精神主義なのかと思わせる。逃げるな、びびるな、もっと頑張れ、と野次馬気質で言っているだけである。スコアの数字の上っ面を見てそう言い立てるのなら、現地密着取材する必要のないコメントである。

 「心技体」とは、昔ながらの言い回しで恐縮だが、以上の書き方でおわかりのように、素人考えでは、今回、初日から「正確な」ゴルフができなかった原因の大きな部分は、コース戦略という知的な面を含めた「技」の不足ではないかと思うのである。

 以上、知識の足りない素人の勝手な意見であるが、物事が不可解な様相を呈しているときは、物事に密着して、掘り下げて、理解できるまで調べるという姿勢は、全国紙の報道取材の姿勢として万事に通じると思うのである。とにかく、修行である。

以上

練習ラウンド見学記録 1994年4月5日(火)

コース展望(何ホールだったっけ?)

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グリーン遠望(何ホールだったっけ?)

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グレッグ・ノーマン(大本命といわれながら、またも優勝を逸した)

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