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2015年6月19日 (金)

今日の躓き石 「依然フィジカル任せ」

                                  2015/06/19
 毎度の言葉探しです。購読紙である毎日新聞の大阪3版スポーツ欄のサッカー女子W杯決勝トーナメント下馬評記事である「強敵 ここが弱点」と題したコラムの「米 依然フィジカル任せ」とある不可解な書き方に立ち止まったのである。
 いや、表面の印象だけでは、意見は書けないので、早速1行10文字で書かれた記事を読みふけったのである。依然として、意味不明な、隠れ家になっている「フィジカル」の正体を知ろうという気持ちは、二の次である。

 冒頭のドイツチーム評価は、14行を費やしている上に、得点が多く、選手層も厚いと具体的にほめている。また、「シュート精度に課題」というのが弱点と言いたいのだろうが、特定チームとの戦いで打ったシュートが決まらなかった、と書いているが、読者としては、相手の守備が頑強で攻めきれないときは、疲れてボールを失い、カウンターアタックを食うことを恐れて、早々にシュートを打って攻めを切り上げ、あわせて体力を温存するらしい、とか高度な戦略があるのではないかと、想像を巡らせることができる。
 実戦をその場で観戦したわけではないので、素人の想像である。いや、その場で観戦しても、素人には見て取れないかも知れない。

 米国チームに関する記事は、行数は11行あるものの、予選リーグB組の相手国名、FIFAランクと勝敗という既報データの複製で8行を費やした後、「体の強さを生かすスタイル」がこれまでの通りであると評しているだけである。
 折角の記事だが、これでは、見出しの「フィジカル」が「体の強さと言い換えられているらしいが、実際の何を指しているのかわからない。当たりが強いのか、走力、キック力、耐久性、など、体力面のどの点を指しているのかわからない
 それにしても、この部分の字数配分が妙である。

 また、見出しは「弱点」を取り出しているはずだが、ここに書かれているのは特徴点であり、連戦でも体力が衰えないのも「体の強さ」であれば、他チームを上回る絶大な強みなのだろう。付け足すように、前線での連携は今ひとつとあるが、これも、後に来る、見出しにないブラジルを除けば、特に不出来とは思えない。

 「体の強さを生かすスタイル」の背景には、優れた個人技と不屈の闘志、そして何より、チームとしての組織力、戦略意識があるはずであり、その上での「スタイル」だから、責め立てるべき弱点は、取り立てて無いものと見えるのである。ただの力任せの荒っぽいスタイルで、競争の激しい世界のトップに迫る実績を示せないはずである。

 因みに、先ほど触れたブラジルに対しては、7行程度の短評であるが、予選リーグの相手国紹介などの無駄口はなく、3戦無失点(守備力抜群)、パス回しが出色(抜群)、競り合いに強い(当たりで前進が止まらない)、とべたぼめの上に、(弱点とされていたと思われる)組織力が向上した(独走しないで連携する)、と南米式サッカーに対する悪しき先入観を払拭する高評価であり、あれあれと思う次第である。

 以上、またもや、謎かけ的な記事であるが、もう少し素人にもわかるように明快な言葉遣い、記事構成にして欲しいものである。

 言うまでもないが、英語が支配している野球業界はもちろんとして、多言語世界であるサッカー業界では、一段と、英語としての用法が不適切である上に、定義が不確かで、その場その場の手軽な言い逃れに使われている「フィジカル」は、願い下げである。

以上

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