今日の躓き石 「ボーラー」とは??
2015/06/30
本日のNHK BS1のMLB(米プロ野球大リーグ)中継で、アナウンサーの「ナックルボーラー」連発に げんなりしている。
解説者は、業界人であるので、日頃の会話と同じなのだろうが、「ナックルボーラー」どころか、「ナックル」、「ナックラー」と業界用語を連呼している。さすがに、「ナックラー」は、口が滑っただけで自粛したようだが。
そこで、アナウンサーがうまく仕切れば良いのだが、解説者の言うまま、「ナックルボーラー」とオウム返しするのは、プロとして、余りに不用意、不注意であり、感心しないのである。
NHKにはちゃんとした用語基準があると思っている。誤解しているかも知れないが、英語として、文法に外れている言葉は、カタカナ語として採用しないものと思う。
高校生レベルの議論なので、本来改めて言うまでもないのだが、「ナックルボール」は、ピッチャーが繰り出す変化球の一種であって、英語の動詞ではないので、語尾にerを付けて言うのは、間違った言葉遣いである。
言葉として適当かどうかは、文法談義を抜きにしても、落ち着いて考えればわかると思う。シューターとか、カーバーとか、スプリットボーラーとか言うものではないはずである。まして、スライダーピッチャーをスライダラーと呼ぶのだろうか。
仲間内しか通じない間違った言葉遣いを混ぜ込んだのでは、その意味が視聴者に的確に伝わらないので、報道の用を為していないものと思う。
また、そのような言葉遣いを公共放送の電波に乗せて世間に広げるのは、NHKの本質に反すると思うのである。
受信料を払って、子供達に妖しげな言葉遣いをうつされるのは、たまったものではない。
以上
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