今日の躓き石 Unbirthday Carroll
今題材は、某世界企業のとちりである。
いや、すでに不適切な表現と反省して撤回しているから、追い打ちするのは、本来、行きすぎなのだが、担当コピーライターの鈍感さを指摘しないと、同様な不適切な表現が再発しそうなので、一言挟むことにする。
A very merry unbirthday to you!
と言う表現で、本当に問題なのは、"unbirthday"という不適切、不穏当な単語ををどう解釈すべきかと言うことが紹介されていないというである。
最悪の解釈は、"unbirthday"とは、「誕生日」の反対語であるから、「命日」という意味とる人がいると言うことである。欧米では、命日を大変めでたいと祝うのだろうか。宗旨も違うし、よくわからない。
The word reminds me of Don McLean's "American Pie."
このコピーをひねり出したコピーライターは、英語と言う複雑怪奇な言語をよく知らない脳天気な人のようだが、ここでほじりだしたのは、大変危険な言い回しである。
たまたま、8月9日だったことで非難集中となったが、問題の意味は、もっともっと根深いものである。世界有数の著名ブランドで未来永劫「食って行ける」超巨大企業が、一介の日本人に英語として不適当だと指摘されるのは、あまりに不用意ではないかと思う。
いや、ここまで書いてきて調べ直すと、このふざけた単語は、ルイス・キャロルの紡ぎ出したものらしいとわかった。
あの方は、英語の達人であり、何気ない、ありふれた言葉をちょっと捻っただけの毒のある言い回しが得意だったから、以上で指摘したようなことは、全部承知した上での「不適切な」表現かも知れない。だからといって、現代の責任ある作家達が、そのまま世界中にまき散らしていいのではないのである。世界中の良い子たちが、キャロルの毒舌に染まって良いのだろうか。
以上
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