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2015年9月18日 (金)

今日の躓き石 ISO409600の憂鬱 改訂増補

                                                          2015/09/18

 デジカメの新製品の発表記事に「最高ISO409600」と高らかに、しかし、意味の判然としない見出しが付いている。読者諸兄は、どう受け止めたことだろうか。正直、当方は、しらけるのである。
 ISO高感度競争も3200とか6400程度では、すごいすごいで済んでいたが、409600と言う6桁のどでかい数字は、一般読者が効果を把握しかねる、ほぼ無意味な数字になりかけているのである。
 言い方は悪いが、一般消費者に誇大(過大)な印象を与えているのではないかと危惧する。あるいは、一種のインフレ効果とでも言うのだろうか。数字は最高だが印象は最低と言うことになりかねない。

*追記     2015/09/19
 慌てたわけでもないのに、肝心な点を言い漏らしたのは、まことに不覚であった。

 409600と言う数字が好ましくないのは、何と読んで良いのかわからない、それにしても呼びにくいというのが、大きな、大きなマイナス点である。
 409,600ではないので、桁数を数えあげて 「よんじゅうまんきゅうせんろっぴゃく」と発音する必要がある。
大抵の日本人は、何とか聞き取れる程度であろうか。それにしても、わかりにくいのである。
 
英語なら、"four hundred and nine thousand, six hundred"になるだろう。べたっと言わずに、コンマの所で軽く一息入れて三桁取りだと印象づけてくれたとしても、東洋風の四桁取りになれている日本人には、聞き取り困難なものである。
 因みに、
三桁取りに慣れている英米人が楽々聞き取れるかどうかは、当方には不明である。
 自分でしゃべるときは、桁数を指折り数えて、何とかしゃべれるだろうか。

 関係者の方は、是非ためしていただきたいのである。
*追記終わり 

 当方のような一介の素人より業界関係者の方がよくご存じのはずであるから、細かい説明は省くが、従来ISO204800であった感度をISO409600に上げる効果は、ISO100からISO200に上げる効果と同等である。ISO感度値の引き算分だけ効果があるわけではない。センサー感度と言うことに限れば、ISO感度の階段を、山積する技術的な課題を克服してまた一段上ったと言うこであり、技術的な意義はめざましいものがあると思う。問題は、技術的な成果のユーザー訴求が適切かどうかと言うことである。

 いや、これは、特定のメーカーだけのことでなく、工業界全体の統一された表示基準だと思うので、新製品発表記事のメーカー名は表示しないのである。

*背景考察
 ISO規格による感度値は、シャッター速度値や絞り値(に基づくレンズ開口面積)と同様に、倍々ゲームのように急上昇する数値が淡々とした階段状の数値で表現できるのである。即製であるが、表めいた形に書いてみた。別に複雑な数値ではないので、ブラウザーでの表示が崩れたら、メモ書きでもして頂いてご容赦頂きたい。

     0      1      2      3       4       5       6        7         8        9        10        11        12        13               
 100,  200,  400,  800, 1600, 3200, 6400, 12800, 25600, 51200, 102400, 204800, 409600, 819200

 ISO感度の数字が倍になると言うことは、センサーが1段階高感度となり、半分の受光量に対して同等のセンサー出力が得られると言うことだと思う。
 例えば、希望する露出設定が、ISO800で1秒であったとすれば、ISO25600では、4段進めたた30分の1秒となる。こうしてみると、感度上昇の改善効果は、写るか写らなかという臨界状況での改善だけでなく、手持ち撮影では、カメラブレの抑制に絶大な効果があることは言うまでもない。ただし、効果は、的確に表現したいものである。

*提言
 それにしても、ぼちぼち、ISO感度の多桁表示は打ち止めにしたらどうかと思うのである。

 例えば、学術的な意義のある段階表示(Speed Valueだったっけ)を併用したらどうかと思うのである。

 このような「対数」表現にすると、ISO感度の改善は淡々とした直線的な改善となって、これまでのロケット発進的な性能改善の印象が霧散しかねないことから、自社に不利と感じて頑強に反対するメーカーもあるかも知れない。

 と言うことであれば妥協的な救済策として考えるのだが、ISO感度の最後の00二桁を自明(無駄)として省略し、意味のある上位四桁の表示にとどめたらどうかと思うのである。

 新しい単位は、hISO (hect-ISO)とでも言うのだろうか。今回の例で言えば、ISO409600は、hISO4096である。

 ある意味、インフレ時の通貨デノミネーションに相当する革新的な改善効果がある。表示される数値が四桁であれば、一般消費者も感覚的に把握しやすくなると思うのである。

 いずれにしろ、ISO819200を標榜する技術誇示記事は見たくないのである。

 本質的に別にメーカー間に不公平が生じるものではないと思うので、業界として検討頂けたらと思うのである。

以上

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