今日の躓き石 報道された「人生初」失言
2015/09/02
例によって、天下の毎日新聞が、スポーツ欄では、報道の本質を踏み外しているという例である。9月2日付大阪朝刊第13版のスポーツ欄の記事である。
今回は、ご丁寧に見出しに取り出した上で、本文で繰り返している。担当記者は、選手が攻守に着実な成果を示したことより、この言い方を報道することに絶大な熱意を示しているようである。
「人生初」とおっしゃるが、子供時代の草野球の頃から、随分試合をしていたのを、全部一繋がりで捉えているのだろうか。日本代表としての現在も、野球は野球であり、子供の遊びの延長でしかないと見ているのかと、寂しいものがある。いや、そんなつもりはなくて、先輩や友達の目立った言い方をまねているだけだというのだろうが、報道陣の前で喋るというのは、仲間内のしゃべくりとは違うのである。失言すれば失言のまま、世界中に報道されるのである。
もっと、自分を大事にして欲しいものである。
とにかく、何とも、粗雑な言葉遣いである。これからプロになるとしたら、高校時代の記録すら、ただの参考であり、まして、それ以前のことなど、冗談の種にもならないのである。選手として、自分の選手としてのキャリアをしっかり捉えて欲しいものである。
確かに、選手本人がその通りの具合の悪い言葉遣いをしたのは事実だろうが、報道の本質は、高校生である選手の悪い言葉遣いを事実として報道して告発するものでもなければ、悪い言葉遣いを後押しして天下に広げるものでもないと考えるのである。
野球の好きな子供達がまねをして、野球の好きな子供達がしっかりした言葉遣いができなくなってしまうことを恐れるのである。
毎日新聞ほどの報道機関は、自身の使命について よくよく各担当者に言い聞かせる必要があると思う。言ってわからなければ、しばらく、地方に出て修行してもらうのがいいのではないか。
以上
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