今日の躓き石 ソネサ一時 ひと十時
2015/10/27
いや、今日のネタは、特定のメディアを指して言うものでない。時代風潮のSNSへの偏愛に疑問ほいだいているのである。
川柳一種。お粗末。
騒がしい ソネサ一時(いっとき) ひと十時(ととき)
「ソネサ」は、SNSを丁寧に書き出した「ソーシャル・ネットワーキング・サービス 」(ひとによっては、命がけらしいが)を、時代好みのカタカナ三文字に略したもの(即製造語)である。
NHK Gのニュース放送で、画面下部に視聴者のコメントが表示されるものがあるが、大抵は、さすがにあからさまな誤解に基づくものはないようだが、その場の思いつきで突っ込んでいるだけで、耳を傾けるに値しない、思慮の無いものが大半である。
当方としては、こうした野次馬コメントを表示しない設定が欲しいと思うのである。当方が、受信料を払っている対象は、NHKの関係者が、最善の努力を払って精選したニュース報道であり、ど素人の無責任な思いつき・放言に金を払った覚えはない。
一時、ネット書き込みを「便所の落書き」と同列視している批判があったが、今や、「ソネサ」の落書きは同列の愚行になっている気がする。
さて、ここで言いたいのは、「ソネサ」の速報性と裏腹/必然のいい加減さ(後日の訂正、付記はできるのか)である。当方が求めているのは、当ての無い/確かめようのない永続性ではない。せめて、「一時」の十倍長い「十時」の生命を持つの報道を求めているのである。
どうか、全国の諸氏が目覚めて欲しいのである。ソネサの(一時)メッセージに深く依存すると言うことは、或る意味、言い過ぎや思い違いからくる誤発信を避けるという人としての良心を捨てることである。
他人に本当に伝えたい想いがあるのなら、取り返しが付かないくせに、足の速い「ソネサ」でなく、もっと深くから出て、言い直しの聞く、もっと長続きする「十時」メッセージを探して欲しいのである。
それにしても、「文部科学省」の最新の発表では、「冷やかしや悪口、嫌なことを言われる」のが、いじめの最大事例らしい。
冷やかしや嫌みが、受けたものにとっては、自分の命を捨てるような思い込みに至る重大な攻撃になりかねないと言われては、当方は、今後の記事の書き込みに迷うのである。大抵の冷やかしや嫌みは、「気にしない、気にしない」と聞き流してしまえば、程なく霧散するものであるが、ソネサでは、冷やかしや嫌みが霧散せずに拡散してしまうのが、おそらく、重大な重みを持つ問題点なのである。
この点を、より確実に知るためには、設問に不十分な点があるのではないかと思われる。
いや、ここでこんなことを言っても、誰も見向きもしないのだろうが、一人前の大人として、 言いたいことは言わざるを得ないと感じるのである。
以上
*追記 「十時」(ととき)という言葉は、白石一郎氏の時代小説連作「十時半睡事件帖」シリーズから思いついたものである。
本来は、江戸時代の、一日を十分割した時刻表示に由来するものである。当方も、ネットの速報情報が、せめて一日保つ情報であって欲しいと思うのである。
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