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2015年11月12日 (木)

今日の躓き石  「リ**ジ」合戦なのか、スポーツなのか

                                    2015/11/12
 毎日新聞のスポーツ欄の報道姿勢は、概ね大人のものと思っているのが、今回の「暴走」は重症である。対象は、11/12付けの毎日新聞大阪第13版スポーツ欄である。

 これまで、スポーツ欄の記事を批判していたのは、大抵は、記事本文の一部であり、それ以外の記事では、この不穏当なカタカナ言葉を使わずに表現していたので、取りこぼしに対する揚げ足取り、個人攻撃と取られかねないものだったが、今回は、面冒頭の見出しである。
 これは、編集部内、校正担当部門で目につかないはずが無いので、社内で容認された上での刊行であり、会社ぐるみの「公認」事項と思うので、個人攻撃の後ろめたさを感じることなく、しっかり批判させて頂くのである。

 「リベンジ」(ここだけ伏せ字しない)は、安易に「カタカナ言葉」になっているが、語源を辿ってわかるように、大変重大な言葉である

 僭越ながら、わかりきったことを講釈すると、この言葉の意味は、相手から受けた不法な被害に、怒りにまかせて報復することを言う、太古以来の言葉である。「被害」は多くの場合、殺害行為であり、「報復」は仕返しの殺害行為を言う。「報復」を受けた相手方が納得して、事態が収まるはずもなく、再「報復」、再々「報復」と際限がないのが、世の習いである。

 古来、世界各地で、報復合戦による紛争拡大は重大な問題となっていて、Revengeは、神に任せよ、人は、絶対Revengerするな、と言う教えがあるくらいである。いかんせん、絶対神の教えであるから、異教徒には適用されないと思っているのか、宗教間の報復合戦は、収まることを知らない。日本語でも、「血祭り」と称して、宗教の祭事に例えている。

 言うまでもなく、古来、勝手な報復は禁じられていて、全て司法機関に委ねるのが常道であり、江戸時代の武士の仇討ちにしても、限定的な認可制であり、仇討ち免許を与えられたのは、報復がそこまででおわり、後世に恨みを残さないという趣旨であったように思う。

 スポーツの場に、血なまぐさい恩讐の世界を持ち込むのは、いい加減にして、理性の世界に立ち戻って欲しいと切に祈るものである。

 冒頭に帰って、報道機関の良心に照らして、毎日新聞社が、ここでこのような「不穏当」(と見る意見のある)な言葉を、言い換えずにあえて使用することに決定した根拠を伺いたいものである。

 些細なようであるが、ここで使われている意味は「報復」という正統的な意味と解するが、スポーツ界には、「再挑戦」と言う意味で使われる例が多いように聞いている。ひょっとして、当見出しの担当記者は、そうした誤用を正したいと思ったのかも知れないが、場違い、見当違いである。いずれにしろ、紛らわしい語義が併存している言葉を無造作に使用するのは、報道の正道を外れていると思うのである。

 新聞は天下の公器と思う。スポーツ欄といえども、言葉を正してほしいものである。

以上

 余談という形で、欄外に追記するが、毎日新聞社が、ここで「リ**ジ」を公認し、社会面で「リ**ジポ*ノ」なる勝手な造語を、あたかも正統な司法用語のように報道していると言うことは、会社として、このような言葉の横行を是認し、悪質な犯罪の蔓延を助長しようとしているのだろうかと、邪推したくなるのである。

 これも余談であるが、毎回不適当な言葉遣いが気になる監督談話であり、今回は「リ**ジ」との言葉遣いが引用されているが、監督は、普段日本語で話すはずもなく、どうも、英語でもないようなのだが、誰がどう考えて、こうした言葉遣いにしたのか、不思議である。
 
お隣のラグビー代表ヘッドコーチの談話は、微かにオセアニア風だったが、堂々たる英語と聞こえている。通訳、ないしは、広報担当に、好適な人材を起用したと言うことだろうか。

 大体が、本戦ならぬ予選の局面であり、代表選手が、前回の試合で、当然勝つところを引き分けにされたのを根に持って、(親の敵にであったように)死力を尽くす「報復」の場と考えているとしたら、考え違い、場違いもいいところである。

 今回は、無用に気負うことなく全力プレーで制して、W杯準々決勝、準決勝あたりで「今度こそ決勝進出」とファイトをかき立てるときまで、「死力」は大事に取って置いて欲しいものである。

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