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2016年2月 2日 (火)

今日の躓き石 衝突回避のプロ野球ルール

                                 2016/02/02
 今日の題材は、毎日新聞夕刊大阪第3版「夕刊ワイド」面の「寝ても覚めても」と題されたコラムである。
 専門編集委員の執筆と言うことで、校閲されていない可能性もあるのだが、毎日新聞の紙面と言うことで、新聞社の見識を反映しているものとして、批判させていただく。

 なお、当記事は、執筆者の年の功が活かされているのか、ストレートな一人称表現を避けていて、周囲の人々の意見を聞き取ってまとめたものであり、執筆者の意見をそのまま反映しているのではない、とでも言うように、主語がぼかされているが、専門編集委員が、噂話の類いを麗々しく書いているとは思えないので、実質的に私見が書かれているものとして批判していることを了解いただきたい。

 さて、題材となっている「衝突回避」とは、大リーグで昨シーズンから採用済みのルールを、野球ルールのグローバル化と言うことで、一年遅れて日本でも採用することに対するご意見である。というより、大筋は疑問、不審の陳列である。

 これが、一般人の茶飲み話なら、「個人的見解の表現」として聞き流すなり、賛同するなり、反対するなどの反応が可能だが、毎日新聞は、朝刊320万部強、夕刊90万部強を流通している全国紙である。
 そして、それに見合った人数の読者から絶大な信用を得ているのである。
 一般読者は、新聞に載ってしまった記事に、茶飲み話で聞かされた「個人的見解の表現」に対するのと同様の反応を示すことはできない。要は、「個人的見解」を押しつけられているのである。当ブログ筆者が、ほとんどゼロに等しい読者を意識しつつ、率直な批判記事を書いても許されると思うのである。

 まずは、全体論である。
 ここでやり玉に挙げられているのは、プロ野球界で適用される「ルール」である。それに対して、いきなり、批判論を展開するのは、毎日新聞社として「コンプライアンス」に欠ける態度とみる。

 長年適用されなかったルールが、今になって施行されたことの背景を説明せずに、批判論を言い募るのは、「ルール遵守」(コンプライアンス)に背を向けていると言わざるを得ない。ちらりと、「危険性」に付いて言及しているが、そのような仮定の問題ではなく、ある確率で確実に障害に繋がるプレーを差し止める、極めて重大なルール変更と思うのだが、執筆者は、そのような背景を軽視しているようである。

 おそらく、自身で捕手ないしは走者の立場でプレーした経験から、この程度の危険性は、とやかく言う必要が無いものだと感じているのかも知れないが、防具を身につけた捕手が、ボールを捕球、確保していないのに、走者を全身で阻止しようとするのは、無防備な走者にとって大変な危険で、一種の暴力行為である。だから、一部の選手は、暴力行為に対する報復として、肩からタックル風に突入する暴力行為の練習をしたりするのである。
 こうした報復合戦は、フェアプレーの精神に反すると思うのだが、プレー経験のない素人の思い違いなのだろうか。

 そうでなくても、捕手は、体格、体重でホームベースを死守するもの、そして、ブロックに選手生命を賭けるもの、という通念があるようだが、それは、選手、そして指導する監督、コーチの指導の成果であるだろうが、そのような無理な守備を賛美してきたマスコミ関係者にも、絶大な責任があったのではないか。
 何しろ、社会の良心と叡知を反映していると信用されている全国紙が、大量部数の紙面で賛美したら、一介のアマ審判が電話で抗議しても、新聞の(悪)影響は、どうにも回復できないのである。

 今回は、プロ野球の公式ルールとして明記され、適用されるのだから、コンプライアンスで言えば、まず、新聞社としては、ルール遵守を訴えるべきではないのだろうか。

 この記事は、さすがに、明確な反対論ではないが、複数の疑問の形で、ルールは守られない(ではないか)、と不適切な予言が書かれているように見える。有力メディアの見解としてとんでもないものである。

 ということで、噂話めいた言い方を借りて、「ほんとにできるのかな」などと放言しているが、決められたルールを守るのがプロの義務である。勝つためにはルールは無視する、という姿勢であれば、早晩、重大なルール違反として表面化して、懲罰の対象になるのではないか。即退場、数試合の出場停止、そして、罰金徴収。ルール遵守とは、そうした重みを持つものである

 中には、実戦の場になれば、長年の訓練が反映して、反射的にルール違反の行動をするのではないか、と、プロ野球捕手の知性とコンプライアンス精神に疑問を投げかけている下りもある。
 まことに、捕手達に対して失礼極まりない指摘だが、この部分は、執筆者の個人的見解として書かれているので、まともに批判させていただく。

 さて、またもや、書かれていない点に疑問があるのだが、これまで、ホームベースを格闘の場にしていた米国メジャーリーグで、革命的な新ルールを実施した昨シーズンの実績はどうだったのだろうか。多数の試合で、新ルールは遵守されたのか、無視されたのか、教えていただきたいものである。
 知る限り、メジャーリーグの審判は、ルールコンプライアンスに絶大な力を持っているので、参考にできるのではないか。

 以上は、天下の毎日新聞の専門編集委員に対する、一介の素人の勝手な意見表明であるが、素人は素人なりに筋を通して批判しているのである。

 執筆者は、素人の批判を遮るように、「野球と深く、長くつきあっている人」の見解としてぼかすのではなく、自身の信念を堂々と書き綴るべきである。その辺の野次馬が飲み屋でぼやいているのではないから、プロ野球選手や審判のルール遵守能力に対する当てこすりなど、控えて欲しいものである。

 言うまでもないが、結末で「頑張ってください」というのは常套手段であり、執筆者が、日本の審判陣はルール遵守を実現できないとみていることを、明々と「暗示」している。

以上

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