今日の躓き石 「フォーシーム」に脱帽
2016/03/19
今回の題材は、小学館発行のコミック誌 ビッグコミック No. 1364に掲載された連載「フォーシーム」(サダヤス 圭)第73話である。
この話は、MLBで「快進撃」している日本人痛快クローザーの話であるが、今回、突如、所属球団がMLB屈指のクローザーをトレードで取得したので、またもや波乱が起こったのである。
いや、毎回、何か波乱が生じないと、連載が続かないのであるが、ここでストーリーの展開についてとやかく言うものではない。話せば長いし、どうせ、簡単に要約できない、念入りに込み入ったお話である。
(架空の)ライバル球団の面々が、このトレードで、「あれへん」30連続セーブを続けている主人公のクローザーとしての地位がどうなるか論議しているところで、「でも、ターミネーターを獲ったとなると」主人公は「セットアップ?」と、内輪の台詞が書かれているのである。
ここは、アメリカ人の台詞の翻訳であるから、作者は、しっかり取材した上で、こういう時、業界人は「Setup」と言うのだと確かめて、カタカナ入り日本語にして書いているのである。
野球用語のカタカナ語はかくあるべきである。スタンディングオーベーションで絶賛するところである。
しかし、多分誰も、この作者のプロ魂に気づかないだろうな、と思ったので、殊更書き立てているのである。
言うまでもないが、「Setup」は、セットアップする奴という意味の名詞である。会話でも、口調が動詞と違うので意味が通じるのである。
以上
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