今日の躓き石 絶滅しない毎日新聞の「アッパー」
2016/04/18
毎日新聞大阪13版スポーツ欄のプロ野球報道で、またもや、忌まわしい言葉を見てしまった。
かねがね、使用廃止すべき悪い言葉と指摘している(当ブログで勝手に提起している)「廃語」の「セットアッパー」が、またぞろ紙面で威張っている。高校生でも知っている英語の基本原則を外れた言葉が日本のマスメディアでカタカナ語として支持されているのに、同感しがたいのは言うまでもない。
こと、球界で言えば、「ナイター」と言う、癒やしがたい負の遺産を背負っていて、百年先まで残りそうな忌まわしい「文化遺産」となっているのだが、その流れに添って、勝手な造語をするのが、スポーツジャーナリズムの悪しき伝統になっていると思われる。
全国紙たる毎日新聞には、国民に悪しき伝統を継承させず、後世の子孫にもカタカナ語と英語の繰り替えという無駄な努力をさせない、言葉の護り人としての使命があって、その功績として、いくつかの悪質な言葉の廃止が、会社方針となっていて、日々の紙面からたちの悪い言葉が排除されていることを密かに讃えているものである。当方の勝手な思い入れかも知れないが、密かに尊敬しているのである。
ただ、その一方、その方針が全記者に徹底していないため、気ままな言葉遣いが紙面に紛れ込み、そのうえ、校閲でそのような廃語を紙面から取り除けていないことに不満を感じているのである。
いや、当方は、いたずらに完璧主義を言い立てているのではない。「廃語」の使用を100回回避しても、読者の意識が大きく変わるわけではないが、一度紙面に出てしまうと、読者の意識がその言葉に染められて、長く消えない生命力を保たせてしまうからである。嫌みな言い方をすれば、正しい言葉遣いを護る記者が百人いても、一人の不心得者が悪い言葉遣いを広げれば、帳消しどころではない「絶大な負の効果」を示すのである。
また、このような取りこぼしがあると言うことは、各記者に対する「廃語」廃絶指導が「ルール不徹底」という意味で不完全であり、また、「廃語」の置き換えルールが実施されていないという、「ルール不徹底」という意味での不完全さであり、いずれも、会社組織としての「ルール遵守」が不完全であることを示しているからである。
この件に限らず、会社組織として「守るべき」ルールを設定し、そのようにして決めたルール遵守を指導し、ルールに外れたときには直ちに是正するのが、報道機関に限らず、会社組織の運営の根幹であると考えるので、厳しく、ルールからの逸脱をとがめ立てしいるのである。
以上の言い立ては、毎日新聞社が用語ルールを確立していて、その中で、不適当で言い換えすべき言葉として「セットアッパー」が規定されているとの想定に基づくものだが、早合点の見当違いであれば、そのようにご指摘頂きたい。
言うまでもないが、当ブログ筆者は、当記事の文体として、殊更に尊大な言い方を選んでいるものの、毎日新聞社の幹部でもなければ、会社の監査をしているわけでもない。一介の素人の読者としての苦言であるから、別に拘束されるものではないのは言うまでもない。
以上
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