YouTube著作権 逆侵害騒動 「著作権保護されたコンテンツ」の説明 3
2016/04/18
承前
これまでのブログ記事で力説しているように、20世紀前半までに作曲されたクラシック音楽を演奏した音源は、含まれている曲自体は、その大半が、著作物として著作権を主張できないものであり、コンテントとして著作権を主張できるのは、曲の「演奏」(パフォーマンス)に対するものなのです。
著作権に関する法的な処置を設定しているYouTube Teamは、そのような基本的、かつ、不可欠な知識を持たず、自称著作権所有者の申告するままに、申告された音源に対するコンテントIDを設定し、YouTube にアップロードされた動画に対して、上記されたような手順で機械的に特定させるため、申告された音源とUL動画との一致点を検知して、ある基準を超えて一致点が見つかれば、申告された音源と「一致」していると勝手に断定してしまうのです。
これまでの例でいうと、この「一致」判定は、大ざるともいうべき粗雑な判定であり、誤検知が続発しています。
何しろ、ある程度以上の測定点で、両音源の瞬間的、あるいは、短時間の特徴が一致していたら全体として一致していると即断するので、状況によっては、避けられない誤判定です。
つまり、このシステムでは、クラシック音源で多数みられる同曲異演奏の区別ができないのです。例えば、世界的に有名なオーケストラの演奏と地方のアマチュア演奏家オーケストラの演奏を比較して、「一致」していると判断する可能性が高いのです。
いや、そのような誤判定は、現に起こっていることなのですが、当方のUL動画に対して、別々の音源を根拠に、複数の著作権保有者から「申し立て」が届いてあきれた事例もあります。
ということで、コンテントIDシステムの判断には、本質的にに誤判断が発生する可能性が無視できず、そのような判断に対して、的確な知識を有する「人間」の監査、是正という適切な処置が行われていない以上、そのようなシステムは、「欠陥」システムであると判断せざるを得ないのです。
当方は、貧者であり、一個人ですが、「一寸の虫にも五分の魂」、動画作家としての尊厳を毀損し続けるのであれば、何とか地裁レベルに告発して、公開の場で持論を主張し、権威ある司法機関の判断を仰ぎたいと思っていますが、もちろん、それ以前に、YouTube Teamが、このような危険に気付いて、速やかに是正することを期待しているのです。
この項未完
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