今日の躓き石 ゴルフ界奇譚~同年生まれの韓国人の「同級生」の怪
2016/05/16
今回は、毎日新聞大阪朝刊のスポーツ面記事で、大きな不可解にぶつかってしまった。
ゴルフのレディーズ(「レディース」は主催者の勘違いであろう)トーナメントが、1988年生まれの韓国勢3人の争いになり、これを、「韓国勢三人 同級生対決を制す」と見出しで称している。
それにしても、これほど、奇怪、不可解、滑稽な見出しは、めったにお目にかかれるものではない。担当記者の健康状態を心配したくなるのである。
たしか、メディアスラングで、「同級生」は、生まれた年は違っても、学齢の同じ者達を総称する「便利な」言い回しとして、良識ある人からの「誤用」非難の猛攻に耐えて、冬の蚊の如くしぶとく出回っているとは聞いているが、この記事では、相手は韓国人だから、韓国の教育制度を知らない一般読者には、そうした言い回しの必要性はわかるはずもないし、まして、堂々と同年生まれと書いているのだから、単に、不注意な「誤用」という気がする。担当記者の「辞書」が汚染されてしまっているのだろう。
しかし、校閲のチェックをくぐり抜けて、堂々と掲載されているのだから、ひょっとすると、当方が気づいていないだけで、毎日新聞は、ひそかに、しかし、堂々と、日本語改革に乗り出したのだろうか。誤用の例をどんどん増殖させて、辞書を書き換えようというのだろうか。
何か、世間の不気味な流れに不安を感じるのであった。
以上
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