今日の躓き石 神がかっている話 島村アナ賛
2016/07/21
今日の題材は、神がかっている話である。
広島―阪神戦(CS J Sports 1のJSPORTS STADIUM 2016)で、実況アナが、柔らかい語り口で、しかし、きっちりと、「神がかっている」と正しい言葉をおぼえて欲しいとたしなめていたのに、感心したのである。
その時たしなめられていたのは、「神っている」とボードを掲げている若者達だが、実は、そんな半端な言葉で大人げない談話を出した監督の責任と、それを糺すことなしに報道した各紙スポーツ記者の責任なのである。
ご当人の監督の方は、勝ちまくって調子に酔って、ついつい悪い言葉の見境がなくなっている、言葉遣いの素人だから、ある程度の失言は仕方ないのだが、問題は、言葉のプロであるべき報道機関が悪のりして、まんまで報道して、汚染を拡大していることである。
こうしたとき、すかさず、厳しく反応するのが、当ブログの定番であり、問題の監督談話は、気づいていたのだが、新手の手違いについて、個人攻撃にならないように、たしなめるのに良い折を待っていたのである。
最初、その安易な悪のりの流れに水を差したのは、毎日新聞のスポーツ欄であった。目立たない手口で、正直、大いに感心したのだが、ほめ記事をあげるのに良い折を待っていた。
今日、普段 諦めていた民間放送系の実況放送で、物静かに「正しい言葉をおぼえて欲しい」と語りかけているのを聞いて、これは、大きく支援すべきだと思ったのである。
ネットで調べると、実況の島村俊治アナウンサーは、往年のNHKスポーツアナウンサーだと言う。当ブログ筆者より年上の方で、2000年に定年退職されて、フリーの立場で、時に民間放送のアナウンスをされているようである。
「神がかっている」とは、こうした 高さも奥行きも深さもある豊かな境地であり、何をしても成功するまぐれ当たりの境地とは違うと思うのだが、これは、各人の感性の問題だから、賛成する人は少ないだろうと覚悟している。
ご同業の若い人は、プロのアナウンサーの人となりと語り口を、よく学んで欲しいものである。
それにしても、鯉の滝登りの監督さん、酔いから覚めたときに反省してくれたのだろうか。それとも、子供達に受けているのに満足しているのだろうか。
以上
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