今日の躓き石 都市対抗野球の報復合戦?
2016/07/14
今日の題材は、毎日新聞大阪朝刊13版の社会面である。と言っても、近日開催の都市対抗野球に対する地元市長の応援談話であり、「我がまち 第87回都市対抗野球」と題して、チーム所在地の三市長が、地元支局長の取材にこたえた形となっている。
そこで、高知市長の談話が、「リベンジ 2勝目を」と高らかに「報復」、「仕返し」を謳い上げているが、まずは、市長談話として、大変不穏なものとしか言い様がない。楽しかるべきスポーツの場に、忌まわしい復讐を想定するのは、どういうことなのかと歎くのである。対戦相手には前回負けていると言うことで、「仁義なき戦い」を宣言しているのだろうか。
とはいえ、談話自体には、そのようなことばはみられない。単に、大会での勝利を期待していると言うだけである。と言うことは、この物騒な見出しは、地元支局長の創作ではないかと思われる。非難の矛先を、正しい相手に向けねばならない。
並行して掲載されている他の二市市長談話では、見出しは談話の締めくくり部分の要旨になっている。なぜ、高知市長だけ、さらし者になっているのだろうか。
いや、もし、市長が、実際に子供に聞かせられない「悪い言葉」を語ったとしても、全国紙の報道姿勢として、そのような不適切な言葉は使わないと説明して、記事から外すことはできたはずであり、本件報道に対する文責は、毎日新聞社にあることになる。
天下の全国紙に、このような子供に言うようなことを書き連ねるのは心苦しいが、是非、広がるのを助けてはならないと思われる「悪い言葉」の扱いについて再考いただきたい。
今回は、発言者や担当記者を特定できる書き方になってしまったが、それぞれ、社会的に尊敬される地位にある方達なので、批判を受け容れる度量があると思うものである。
以上
« 私の本棚 番外 長野正孝 古代史の謎は「海路」で解ける 補追 再掲 | トップページ | 今日の躓き石 「リベンジ」の拡散と稀釈化 NHKEテレ »
「今日の躓き石」カテゴリの記事
- 今日の躓き石 NHK 「ほっと関西」 無残な「リベンジ」晒しの摘発(2025.02.28)
- 今日の躓き石 皇后杯サッカー決勝戦の「リベンジ」不祥事(2025.01.25)
- 今日の躓き石 毎日新聞高校駅伝記事の汚点 上位校に「リベンジ」の汚名(2024.12.23)
- 今日の躓き石 「毎日ことば」 第1219回 「今年の漢字本命?」の迷走(2024.12.12)
- 今日の躓き石 NHK 「英雄たちの選択」 地震防災のレジェンドに泥をぬる『リベンジ』罵倒(2024.12.10)
« 私の本棚 番外 長野正孝 古代史の謎は「海路」で解ける 補追 再掲 | トップページ | 今日の躓き石 「リベンジ」の拡散と稀釈化 NHKEテレ »
コメント