今日の躓き石 「神ってる」の悲劇 実力で克服を
2016/12/01
今回の題材は、2016年流行語大賞の「神ってる」である。ご承知のような、この言葉は、当の選手の言葉でなく、監督の言葉なのだが、考えようによっては、失礼極まりない言い方である。伝統的な言葉では、「神がかる」とは、たいていの場合巫女に神が降りてきて、心と体を乗っ取られていることを言うのである。似たような現象の悪い言い方では、(狐などの)憑き物がとり憑いているとか言う。プロ野球の選手が、すばらしい活躍したときの言い方としては逆効果である。何かの間違いで、いい結果を出してしまった。ただし、憑き物が落ちると元に戻る、という意味にとられかねない。(まるでドーピングである)
ファンの子供めいた煽り立ては、批判してもしかないのだが、監督として選手の評価をすべき立場の言葉としては、何とも、具合が悪いとしか言い様がない。
言ってしまった以上は、報道されてしまった以上、そして、大賞を受けた以上、どうしようもないのだが、当の選手に、密かに気の毒な評価が定着してしまいそうである。人生には、いろんなことがあるから、これで挫けないで欲しいというしかない。
来シーズン以降は、虚名をぬぐい落とすように、一人の人間として、プロ野球選手としての「実力」を高く評価される活躍ができるように祈るだけである。
以上
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