今日の躓き石 マラソンで「リベンジ」の怪 又々又毎日新聞の不手際
2017/03/06
今回の題材は、毎日新聞大阪朝刊13版スポーツ面の琵琶湖毎日マラソンの戦評記事である。
中段見出しに「日本勢最高 リオの雪辱成らず」と大文字が出ているが、趣旨不明である。日本勢を「最高」と絶賛しているが、まさか、この成績では絶賛できないと思う。ぱっと見、その意味が浮かんでくる。
次にまた「雪辱」と言うが、マラソンレースは個人競技であり、競争に勝てずに下位に競り落とされたのならともかく、リオの不成績は、単に各選手の力不足に過ぎない、と思うのである。「雪辱」は、大抵の場合、対戦相手を恨み、見返そうとするものであり、マラソンに相応しい表現ではないように思うの。まして、今回の上位三人は、別にリオのメダリストでもなければ、世界の最上級走者たちでもない、普通の走者達ではないか。とにかく、借りを返す相手を間違えたのではないかと思う。
それが、プロジェクトリーダーによると、「リオのリベンジ」をしていないとの苦言で、ますます意味不明である。そんな低次元の目標を説かれては、選手の意欲も低下しようと言うものだ。「メンタル」(ヘルス)の腐敗を醸しているようである。
当ブログでは、負けた対戦相手に、血みどろの復讐するととられかねない「リベンジ」に対して、きつく苦言を呈してきたが、ここでは、選手全般を覆う不信の渦に苛立たっているのか、指導者がそうした大層な言葉を、場違いな状況にぶつける不具合に、何とも、困ったものだと歎くのである。
素人は、成績不振の原因は、大概がテクニカルな問題と思うのである。言ってしまえば、当を得た指導ができていないように見えるのであるが、これは、余談であり素人の余計な差し出口と思っていただいて結構である。
毎度のことだが、天下の毎日新聞が、関係者の口走る訳のわからない、不適切な言葉を読者にそのまま投げかけるのに、大いに不満なのである。
できれば、不心得な言葉遣いは、率直に指摘して、かっての大選手が勘違いのまま生きていくことがないようにしてほしいものであるし、せめて、まるごと引用しないで欲しいのである。未来を担う子供達に、無様な言葉を伝えないのが、全国しの崇高な使命と思うものである。
以上
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