« 今日の躓き石 毎日新聞 見事なリベンジ | トップページ | 今日の躓き石 毎日新聞 消えないリベンジの血しぶき »

2017年3月30日 (木)

今日の躓き石 毎日新聞 強いメンタル

                             2017/03/30
 今日の題材は、毎日新聞大阪夕刊スポーツ面、フィギュア世界選手権の話である。

 でかでかと目立つ見出しの頭に、「露加米」とありどうやら、これは米(こめ)の新種ではなく、古い言い方でいう「露・加・米」の事だと何とか見て取れるが、何のことはない、上位選手の国籍を羅列しただけで、元々競技として盛んな諸国であるから、何の不思議もない。全国紙の報道するような意義は伝わってこない。

 つづいて、「強いメンタル」とあるのが、相変わらず暢気なカタカナ語の垂れ流しになっているのは、まことに残念である。
 といって、強いとされている「メンタル」が具体的にどんな意味なのか、読者の目につくように書かれているわけではない。見出しに書いた以上、冒頭でフォローされているべきではないだろうか。

 記者の意見では、そもそも、欧米系の選手は、体が大きく、見栄えと(見栄えをいかした)表現力で、はなから日本選手に勝っているという見方だから、これは、ハラスメントに近いものと思わされる。なんとも、情け容赦なく書いたものである。ということで、これが記事の主題ととれるのである。

 といいつつ、最後の最後に、とってつけたように好演技の裏には、「持てる力」を発揮できた「気持ち」の強さがあったと締めている。

 記事の構成では、記者の見るところ、見てくれの良さが、絶大な先入観としてあって、そこで勝負がついているから、日本選手がしっかり演技しても、評価するきはないと見られる。全国紙である毎日新聞が、そのように評価しているというのは、「気持ち」が弱くなる要素であり、出場選手も、このような記事を読めば大変落胆していたことと思う。

 随分以前だが、米国のスポーツ番組で、伊藤みどり選手のジャンプ演技を評して、彼女は、脚が短く筋肉がついて太いから、その特徴が演技に表現できるように努力していると、むしろ好意的に評していたのを思い出す。価値観は文化的な事項であり、国によって、さらには人によって異なるのだが、記者は、どんな規準を、どんな根拠で読者に押しつけているのだろうか。

 一読者としては、少なくとも、何かが「強い」と評するからには、その強さを客観的に測定する方法があるに違いないと思うのである。また、そうでなくては、「強さ」を鍛える方法がわからないのである。たとえば、強さが20であったものが、何かを鍛えることによって30になったとしたら、おそらく有効な強化方法として続けようというものである。あるいは、競争相手の「強さ」が50で自分が30であったら。何とか50にしようと思うのではないか。何かの強さが評価されるというなら、そのような科学的な考察が伴うはずである。

 何しろ、記者が強調する「体格」は、これも、指標が示されてないのだが、一般論で行くと、筋骨逞しいという体格ならともかく、背の高さや手足の長さが体格だと言われたら、鍛えようがないのである。せめて、「メンタル」の鍛え方を知りたいと思うだろうが、指標もないし、測定法もないし、説明もないし、どうしろというのかと歎くしかないのではないか。

 一読者として、スポーツ報道に、身体的な外観最優先の「男性的」観点は言い立てて欲しくないし、いい加減な業界用語である「メンタル」に逃げ込まないで欲しいものである。一般読者が明解に理解できないカタカナ語は、使わないか、とことん解説して使うか、何れかにしてほしいものである。

以上

« 今日の躓き石 毎日新聞 見事なリベンジ | トップページ | 今日の躓き石 毎日新聞 消えないリベンジの血しぶき »

今日の躓き石」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 今日の躓き石 毎日新聞 強いメンタル:

« 今日の躓き石 毎日新聞 見事なリベンジ | トップページ | 今日の躓き石 毎日新聞 消えないリベンジの血しぶき »

お気に入ったらブログランキングに投票してください


いいと思ったら ブログ村に投票してください

2022年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

カテゴリー

無料ブログはココログ