今日の躓き石 毎日新聞の「人生」大安売り 続く 将棋人生とは!
2007/07/16
今回の題材は、毎日新聞大阪13版の囲碁将棋ページの「囲碁将棋スペシャル」なる連載コラムであり、今週は将棋の番である。
ここで、「波乱の将棋人生」と見出しを展開してわめき立てているが、ここは、一般読者と言うより、囲碁・将棋のファンが立ち寄る場所であり、一般紙面のように、目立ちたがりを競い合う場所ではないので、品格を保った見出しに導かれる記事が望まれていると思うのである。
当ブログでは、将棋報道で、しばらく前に「棋士人生」なる変な言葉を目にしたのに対して、、「人生」大安売りは止めて欲しいとお願いしたものである。棋士人生は、推測するに本来の人生の上に四段昇段から始まるプロ棋士としてのキャリアをかぶせて言い立てているのだろうが、けったいそのものと感じさせたのである。
メディア全般に蔓延している「大安売り」の侵入を感じさせたものであるが、所詮、社会面で他記事と競っていたら、仕方ないかと思わせたものである。
今回は、将棋界のために確保された紙面で、意味不明で壮大な新語である。「将棋人生」なる珍語をひねり出して、わざわざ「棋士人生」と言い分けるのは、アマチュア時代を語りたいためなのかも知れないが、そこまで「人生」にこだわるのは、何が目的なのか苦慮するのである。普通の言葉で普通に語らないさまに、苦々しい思いである。
将棋人生の一番広い意味は、コマの動きやルールを学んだ、例えば五歳から始まったのか。一読して奇異の感が生じる言葉を見出しにするのは、全国紙の態度とも思えない。そこまでして読者を刺激するのは、やはり言葉の「大安売り」となろうが、いきなり、不審感を掻き立ててどうしようというのだろうか。新米記者の手になるものではないだけに、首を傾げることしきりである。
見出しで大きく反発したから、半日経った今も、内容を読む気になれずにいる。朝刊愛読者は、麻の散歩道で大きく躓いて、地面をじっと眺め、中身に興味が湧かないのである。
このように、折角、難路をものともせず取り組んでいるプロ棋士としての生き様を、でかでかと付け、年齢まで換気立てた見出しで、嘲笑されているとも感じさせるのは、本人のためにも、多の棋士のためにも、もったいないと思うのである。
言い換えると、このようにして注目を強引に引き寄せて報道する意義がわからない。
将棋ファンとしては、このような意地の悪い記事見出しは、目にしたくないものである。
こうした見方は、一読者にして、長年の将棋ファンの率直な意見である。何かの参考になれば幸いである。
以上
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