今日の躓き石 「友好的」なプロ野球風景 NHKBSにも蔓延
2017/09/13
今日の題材は、昨日のNHK BSのプロ野球中継である。
いや、確かに、最近のプロ野球の試合風景は「友好的」である。
一塁に出た走者が、一塁手と談笑しているさまが当たり前になっている。
NHKではさほどではないが、民間放送の中継では、選手の同窓関係、先輩後輩の関係がしきりに語られていて、まるで、同窓会名簿の披露のようになっていることがある。まことにも和やかなものであり、また、先輩後輩の支配関係が生きていそうでもある。プロ野球は、文化として、大衆化したと言うことだろうか。
このような風潮は、プロとしての倫理に反するものと思うのだが、誰も表だってたしなめないものだから、ついつい書きすぎてしまったかも知れない。
そんななか、NHKで聞きたくない「友好的」という言葉が出てきた。
いや、どうも、元プロは、『「有効」的』と言ったらしいのだが、そんな日本語はないので、つい、「友好的」と聞いてしまったのである。
元プロというものの、燦然たる現役生活を過ごし、指導者としても令名をはせている、いわば超一流の方であり、だから、NHK BSの解説者として招かれているはずだ。
ところが、言葉遣いについて、まるで、社会人として未熟な、現役上がりの見習い解説者のようなつまらない言い草を抱えているのは、何とも、もったいないことであった。
これまでのキャリアを通じて、誰も言い間違いを正してくれなかったのが、気の毒と言うべきか。
もちろん、さすがのNHKアナも、放送上で即座に訂正を入れることができなかったようであるが、これでは、NHKが『「有効」的』を公認したようである。間違った言葉の拡散に手を貸すのは、公共放送として拭いがたい汚点である、と感じる。
プレーで人の手本になる人、優れた指導者として知られている人は、一流の社会人として、その言葉と行いが、ことごとく若者の手本になると期待されているのである。それに恥じない生き方をして欲しいものである。
以上
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