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2017年9月30日 (土)

今日の躓き石 あおられた「リベンジ失言」 野球放送のずさんさ

                           2017/09/30
 本日の題材は、BS/CSの伝統の一戦中継である。ここでは、民放の乱れた言葉遣いは、一々言ってられないから回避しているのだが、今回は、ちょっとひどいので、ここに書き残すことにした。

 大体が、解説者の頭のねじが外れているのか、とんでもない失言が飛びだしたのである。危険球頭部直撃に対して、あれで危険球ではピッチャーが「かわいそう」だとか、「頭の近く」に当たったとか、迷言を連発するのである。、往年の名選手も、台無しである。

 言うまでもなく、投球はこめかみのあたりでヘルメットを叩いているから危険球なのである。審判の判断に間違いはない。「頭の近く」というのは、肩口のことなのだろうが、画面にはっきり見えているのに、見間違いするとは、視覚障害でも起こし掛けているのだろうか。

 かわいそうというのも、身びいきで、かえって、ずさんなのである。プロ選手が、放送の場で哀れまれるというのは、まことに情けないのではないか。

 素人目にも、別に、外角を狙ったボールが頭に行ったのではなく、送りバントしにくくするために、威嚇をかねて胸元あたりを狙った球が、「ちょっと外れた」だけである。いわば、覚悟の暴投なので、冷静に見るべきである。

 こうした胸元狙いは、最近、バントの場面で何度か見かけた投球なので、日本のプロ野球も、MLBに染まったかと思ったのである。

 以上は、単に、解説者がお粗末な失言をして、アナウンサーがたしなめなかったと言うだけであるから、良くあることなのだろう。

 問題は、敵の先発投手が、今回の登板は前回の失敗に対する「リベンジ」だと失言したのを、言葉の意義を理解していないアナウンサーが、『「やり返す」、「リベンジ」、それしか無い』と言っていたと、何度も何度も繰り返していたことである。恥をかかしたのだろうかと邪推するほどである。

 選手は、普段、この言葉が悪いとの禁句教育を受けていないから、お構いなしに平気で使うのだろうが、プロたるアナウンサーが、この手の失言を拡大再生産するのは、なさけないと思うのである。

 選手がやり返すというのは、別に仕返しして、痛い目に遭わせてやる...などの趣旨ではないから、ことさら悪意を拡大して、「リベンジ」などと言ってはならないのである。

 それにしても、総体として、実況放送と言っても、大半は想定の範囲なのであるが、それにしては、つまらない言い間違いは多いし、民間放送のアナウンサーは、日頃、どんな勉強をしているのかと思うのである。
以上

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