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2017年10月23日 (月)

「今どきの歴史 」第二回を巡って 3/7

  私の見立て★★★☆☆  堅実な紹介                       2017/10/23

*逃げない意気込み 続き
 そして、大変肝心なことだが、よろい武者は、災厄から逃げるのとは逆に、災厄に向かって突き進んでいるように思う。
 溝を後にした場所で身構えていて、火砕流の先駆けにはじかれて、自ら溝に入って安全を図ったのか、押し流されたのか、当日現場にいてもわからないことを必死で議論するのは徒労だろう。

 後世も、「さむらい」は敵に背を向けないとしたものである。ひょっとすると、物見に出て帰ってこないものを気遣って、探しに行ったかも知れないと、さむらいの心意気を想像する。
 少なくとも、よろい姿は不用意でも異様でもないと思うのである。
 よろいを着る目的は、民心をどうこうするものではないように思う。混乱の際に民心をかき立てるのなら、指導者の健在が遠くからも見えるように旗竿を立てるだろう。

*眉唾だくだく
 考古学者は、どうしてこのようにつまらないところで、見てきたような語りを好むのだろうか。「考」の字が泣くというものである。
 別によろいを着て暑かろうが寒かろうが、指導者が体面を重んじようが、どうでも良いのではないか。
 教授が眉唾と言うのは、山を拝んでとの俗説だけだと承知なのだが、それに続いて、暑い、重いと続いているので、不満なのである。
 それにしても、武装に身を固めるとしたら、かぶとは必須と思うのだが、なくしたのだろうか。

*ストーリーと実像
 以上のような「ストーリー」(用語として合っているかな)は、他人の意見を排斥して証明できるものでないし、また、しようとすべきものでもない。各人の推測に止めるべきである。そうでないと、このように批判を浴びる。
 また、気軽に「実像」と言うが、文字や絵の記録が残ってないから、歴史の彼方の事象の実像(実際の姿の意味か??)が見えてくるはずはないのである。考古学者は、神がかりを避けるべきではないのだろうか。

 軽率、軽薄な言い方で、言うものの学識を、大いに疑わせるのである。まことに勿体ないことである。

                                      未完

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