今日の躓き石 「やさしい日本語」大賛成「ツーリズム」不満
2017/10/26
本日の題材は、毎日新聞大阪夕刊第三版のトップ記事であるが、毎日新聞の言葉遣いをどうこう言うものではない。
福岡県柳川市が始めた「やさしい日本語ツーリズム」事業の趣旨には大賛成なのだが、記事末に書かれた「やさしい日本語」のルールで、疑問を感じたのである。
弘前大佐藤教授の研究グループが考案された内容の隅々まで書かれているわけではないので、少し及び腰になるのだが、少なくとも「カタカナ語」を使わないというルールは、書かれていないので、取りこぼされたのかと懸念するものである。
その表れか「やさしい日本語ツーリズム」と観光客誘致のタイトルの末尾が、カタカナ語になっている。比較的、元になった正統派の英語の趣旨を素直に伝えている立派なカタカナ語と思うが、これは、「日本語」ではないので、文字通り、看板に偽りありである。
できれば、他の自治体などの良い見本になれるように、看板を書き換えてほしいものである。(できないと言わないで欲しいものである)
事は、観光客の誘致に限ったことではないので、もう少し柔らかい、やさしい言葉にされたら良いと思うのである。
ツーリズムは、呼び込む側には、地域おこしというものの、客寄せ目当ての経済効果狙いと見られかねないので、「おもてなし」とは言わないまでも、十分に意味の伝わっていない現代はやり言葉でなく、日本語で表現していだきたかったものである。
自治体内で事業計画の旗を揚げるときは威勢が良いかもしれないが、「看板」としては、余り共感されないのではないか。
いや、それでなくても日本語は難しいのに、もっと難しくする不届き者が多い中、正しい、いや、やさしい日本語を広く勧めて頂けるのは、大変ありがたいことなのだが、それだからこそ、もったいないと思うのである。
以上
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