今日の躓き石 宮本氏のサッカー談義 一点の曇り
2017/12/03
本日の題材は、毎日新聞大阪朝刊13版スポーツ面の宮本恒靖氏のコラムである。
ここで言いたいことは、もちろん、サッカー技術論でなく、言葉遣いであるが、ちゃんと全部読んだ証拠に、感想をまず述べる。
そうは書かれていないが、見出しで感じるのは、ワールドカップ予選リーグを勝ち抜くポイントとして、セネガルを倒すことが、最重点と見ているようである。
並みいる強敵にもつけいる隙はあるはずだが、ギリギリ、一勝二分けでどうにか勝ち抜けないかという見方のように見えた。つまり、初戦を勝てと喚くのでなく、引き分けでも良いが、セネガルには勝たねばならない、三試合で勝ち点5を確保するのが最低線だと、勝手に読んだのである。
この点、宮本氏は、新聞記者の素人論者でなく、指導者を務めるプロなので、書く言葉に責任と重みがあるから、最初から土俵際の徳俵に退いた書き方はしていないから、以上は、一読者が勝手に喚いているだけだから、無視して頂いて結構である。
さて、この記事で唯一気になるのは、「セネガルのフィジカルの強いセンターバック」と言う表現である。
宮本氏の辞書では「フィジカル」とは、強弱を言っているから、「フィジカルコンタクト」、つまり、セーターバックの「当たり」の事ときっちり決まっているようである。
しかし、スポーツ界で「フィジカル」の意味は各人各様でバラバラであり、サッカー界に限っても、結構好きなように使われているので、しばらく前後関係を確認しないと意味がつかめないのである。
当ブログでは、新聞記者の使命は、現場で起きていることを家庭に、明快に伝えることだと思っているので、カタカナ語の不適切な使い方に関して、しきりにお説教してきたのである。
因みに、前に批判した柱谷氏の場合は、カタカナ語に漢字熟語を引き合いに出して、定義めいたことを書かれていてたが、残念ながら、意味が絞れない、あるいは、絞ると取りこぼしが出る書き方であった。
宮本恒靖氏のコラムは、カタカナ語であっても、ちょっと考えればそこに込めた意味がその場でほぼ理解できるが、それほどしっかりした意識があるのであれば、「セネガルのフィジカルコンタクトの強いセンターバック」と、素人にもわかるように全部書いて、後進に範を垂れて欲しかったものである。
全国紙は、普通の人が読む新聞であるから、プロにわかりきった言葉でも、端折らないで欲しいのである。
以上
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