「今どきの歴史」 第四回を巡って 上野三碑の紹介に拍手
私の見立て★★★★☆ 2017/12/21
今回の題材、毎日新聞夕刊文化面の月一(とは書いていないが)読み物「今どきの歴史」第四回(とは書いていないが、参照に不便なので、勝手に付けた)は、上野三碑(こうずけさんぴ)に関する講演会の紹介であり、各講演者は穏当な発言であり、妥当な紹介報道になっている。
と言うことで。拍手、拍手で終わりそうだが、それではこの記事の価値がないので、チクリと指摘する。
講演者のなかで、前沢氏の意見として、多胡郡に置かれた多胡碑が、過去から続いていた渡来人と現地人の融和の証しと見ているが、それなら、なぜ、多胡郡が、平城京を遠く離れた東国に置かれたのか、よくわからない。
多民族、と言うか、新羅との二民族交流、と言うか、新羅文化の受容が望まれたのであれば、他ならぬ半島統一国家の新羅から渡来した指導者は、堂々と高官として招くものではないだろうか。(史書に、招聘記録はないのだろうか)
これでは、まるで亡命者を奥地にかくまっているように見える。
いや、些細な突っ込みである。折角、見事な報道をして頂いてるのに、講演者に突っ込みを入れろというのは、無理難題とは承知している。折角町おこししているのに、細かい点でヤジを入れるのは、無風流だろう。
以上
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