今日の躓き石 デジカメセンサー解像度の錯乱
2018/04/02
今回の題材は、やじうまPC Watchの記事である。
タイトル自体が、なんとなく意味不明で、何の話か伝わらないのだが、また、いきなり「CMOSセンサー「120MXS」の実写映像」と言うが、CMOSセンサーの実写映像など、動画としても、見ても面白くも何ともないので、画像配信で良いのではないか、などと思ってしまう。考え直して、「の動画」を取ってしまえば、タイトルとしては明解になるのではないか。
それはさておき、「120MXSは、有効解像度13,280×9,184ピクセルという、フルHD(1,920×1,080ドット)の約60倍に相当する解像度を備えた超高解像度のCMOSセンサーで、同社は2010年に開発の成功を発表している」と打ち出しているが、「約60倍に相当する解像度」と言うのが、とんでもない誤報だと思うのである。
細かいことは抜きにすると、解像度とは、撮影画像の水平、垂直方向の直線方向で、1インチ当たり何本の線が見分けられるかという単位である。
それにしても、JPEGなどのデータは、圧縮によって、解像度が低下するので、センサーの解像度の実力評価は難しいと思うのであるが、動画となると、さらに圧縮がかかるので、公平な比較は可能であろうか。もちろん、無圧縮であれば、正確な解像度が評価できるが、これほどの「ど」のつくでかいデータが完全無圧縮で記録できるのだろうか。
解像度が60倍と言うことは、面で言うと、3600倍のデータが読み取れると言うことであり、途方もない超絶技術だが、それは、途方もない考え違いではないか。3600倍のデータが出力されたら、動画をメディアに記録することなどできないであろう。記事を見ただけで、すぐおかしいと思うのである。いや、メディアに記録するとして、どんな規格によって、どんなフォーマットで圧縮記録するのだろうか。再生機器はあるのだろうか。
参照されている記事には、当然、そんな途方もない「解像度」は書かれていないから、この数字は、当記事のライター、つまり、カメラ素人の創作なのだろうが、誰も、解像度の意味を教えてくれなかったのだろうか。
因みに、2010年の開発発表報道は、デジカメウォッチで報道されていて、「新開発のCMOSセンサーは、EOS-1D Mark IVに搭載しているセンサーの約7.5倍となる約1億2,000万画素を有しており、解像度が2.4倍に向上したという。」と、発表内容に沿っていて、創作していない。
専門知識に欠けたライターの素人考えが、誰も確認しないままに、公開されるのであれば、当サイトの記事には、誤報が避けられないと思うのである。(現在、過去、未来通じて)
以上、個人経営プログの素人の勝手な言い分なので、勘違いしていたらご容赦いただきたい。
以上
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