今日の躓き石 毎日新聞 都市対抗野球に黒い「リベンジ」
2018/07/15
本日の題材は、熱戦を繰り広げている都市対抗(第89回都市対抗野球)を報道している毎日新聞大阪朝刊第13版スポーツ面である。
大見出しではないが、「昨年コールドの雪辱」と書いていて、多分去年コールド負けした同じ相手とまたぶつかって今度はきっちり勝ったという事であろう。そこで、去年とどう変わったか、どう改善したかという成功譚になるはずだが、いきなり、あくどく「リベンジを果たした」とある。この部分は、省略記事にするときにも残る「壺」だから、記者として、全力を込めたのだろうが、大きな汚点を塗りつけている。
つまり、ここでは、当世流行りの「軽リベンジ」でなく、おっさん言葉の「黒リベンジ」、仕返しに血祭りに上げたという言い方を持ち出している。記者は、言葉のプロだから、言い間違いでなく、確信犯である。
大差の試合では、恨みを買わないために、得点を控えて、コールドゲームにならないように手心を加えする悪習が出てきそうである。困った風潮である。
これでは、相手が、「前年負けたのを根に持って、復讐に狂うような奴らは、スポーツマンではない、次は、二度と出てこられないように叩きのめしてやる」とリベンジ返しに走ることになりかねない。こんな発言は、チームとして厳禁して戦うべきだった。
これでは、相手が、「前年負けたのを根に持って、復讐に狂うような奴らは、スポーツマンではない、次は、二度と出てこられないように叩きのめしてやる」とリベンジ返しに走ることになりかねない。こんな発言は、チームとして厳禁して戦うべきだった。
それとも、これは、やじうまたる毎日新聞記者の創作なのだろうか。証拠は無いから、推測として書き残すしかない。少なくとも、大時代的な怨念の連鎖を断つのは、報道人の務めではないか。
野球人は、負けたとき、負けを負けとして受け入れられない子供っぽい感性の持ち主が多いのだろうか。それはそれとして、そんな感情をまともにさらけ出すのは、恥と思わないのだろうか。メンタル指導が必要のように思う。
成功譚を読むと、接戦を凌いだ勝利の原因は、先発した補強選手が、「制球力を磨いた」ことで失点を抑え、後を繋いで最小失点で抑えた見事な投手陣の貢献で、打線が伸び伸び打てたという事ではないかと思う。気負い、負けん気、復讐心で勝ったとは思いたくない。それなら、二十年近く初戦敗退していた先輩は、どう思うかである。復讐心が足りなかったから負けたとは言うまい。
思うに、敗戦は良き教訓を与えてくれるし、大敗は最高の教訓を与えてくれる。敗戦は、良き師であり、良き友ではないか。敵愾心は、自然に湧いてくるものであって、傷口に塩をも見込んで、無理矢理書き立てるべきものではないと思う。
それにしても、毎日新聞スポーツ面記者は、日々、勉強しないで食っていける職業なのだろうか。
以上
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