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2018年8月16日 (木)

今日の躓き石 サッカー「ハンド」の怪 誤解の累積

                         2018/08/15
 今日の題材は、毎日新聞大阪朝刊第31版スポーツ面の「サッカーマインド」なるコラムであるが、別に、「VARハンド判定に課題」とした内容に文句があるわけではない。日本サッカー協会審判委員長の意見にしては、ちょっと、論理的でないと、僭越にも首を傾げただけである。以下、丁寧にその主旨を説明する。
 
 いや、サッカーは、英語の本家、イングランドの協会の制定したルールで捌かれているのだから、素人の日本人がとやかく言うのは筋違いかも知れないが、素人目には、「ハンド」の解釈がおかしいのではないか。ルール解釈が、なまっているのではないか。
 
 まず大事なのは、イングランドで英語で定義されているルールには、「ハンド」、「手」などとは書いていないはずである。日本協会が「誤訳」して広めているだけである。ぼちぼち、是正すべき時ではないか。
 
 イングランド協会が定めたフットボールの「法」(Law)は、ボールを、故意にハンドリングしてはならない、と言うものである。(素人目には、そのように読める)
 
 ハンドリングの反則を、普通の言葉で言うと、ボールを投げてはならない、少し拡大すると、飛んできたボールを叩いて進行方向を変えてはならない、ボールを掴んで保持してはならない、と言うものではないか。素人目には、そう見える。:むしろ、hands、つまり、両手を要するように思う。大抵は、生きたサッカーボールを片手で取り扱うことなど、できないのではないか。まあ、バスケットボールの名手は、片手でボールを受け止めて、そのままシュートを決める至芸を見せることがあるが、いずれにしろ、「手」で行うものである。
 
 と言うことで、それらの名技は、全て、手(ハンド)で行うものであって、腕(アーム)で行うものではない。素人は、単純にそう思う。
 
 そのように明解に英語で定義されているはずのハンドリングであるのに、長年英語の定義を大きく逸脱して解釈され、先回のワールドカップの判定例で言うと、極端な場合、上腕部にボールが当たって、ボールのコースが変わったのを、ハンドリングと判定している例が多々見られた。それでは、各プレーヤーが腕全体を隠したがるのも無理ないところである。何しろ、VARは、克明であるから、物理的にボールが肩より先の腕に触ったことは、ほぼ確実に確認できる。
 
 しかし、大事なのは、そのような接触で、ブレイヤーが、ボールを「故意にハンドリングしたか」どうかということである。身体を動かしたら、身体の一部である肩から先の「腕」がボールに当たったとしても、上腕部では、ボールをハンドリングできないのである。それは、胸や頭などの部位で、ボールをハンドリングできないのと同様である。
 
 してみると、イングランド協会の解釈を尊重するとして、英語で、「ハンドリング」とはどんな意味か、「故意に」の意義をどう受け止めるべきか、素直に原点に還って見直す必要があるのではないか。
 
 日本のスポーツジャーナリズムが好む用語で言うと、次のようになる。
 「ハンドリング」は、「フィジカル」であり、「故意に」は、「メンタル」である。
 フィジカルは目に見えるが、メンタルは、本来目に見えない。見えないものを、見て判断しろというのだから、そりゃ、無理というものである。メンタルをビジブルにするのが、審判委員に求められる知恵なのではないか。素人は言うだけだから、楽なものである。
 ちなみに、国内で言う「ハンド」の該非は、もっと明解である。「手」がどこまでかは明確であり、大幅に拡大解釈しても、せいぜい肘から先程度ではないか。上腕部が肩に繋がっているから、続く部位は「腕」であって「手」ではないのである。一般人を迷わせる誤訳は罪深いのである。
 
 ちなみに、今回のコラムで疑問なのは、「ハンドに関しては介入しすぎ」などと、誤訳まじりの誤引用をしていることである。まさか、各国関係者は、日本語で論じていたわけではないだろう。イングランド協会の英語ルールの言葉で話していたはずである。また、VARで審判が苦慮していたのは「故意に」の部分ではないかと思う。
 
 以上のように、ことの意義は、VARの介入是非というものではない。VARで厳密に確認して、「故意にハンドリング」していないものは、ハンドリングの反則としてはならないと思うのである。
 
 関係者の皆さん、一度中学生に戻ったつもりで、協会ルールの英語の意味を確認いただきたいものである。
 
以上

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