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2018年9月 2日 (日)

私の本棚 一中国人の見た邪馬台国論争 ⑹ 張明澄 1/3

 季刊邪馬台国第19号 (1983年5月刊) 好評連載第六回              2018/09/02
 私の見立て ☆☆☆☆☆

 随分昔の記事だが、学問世界に新旧はないので、気づいた時点で批判する。

*張明澄暴論の発掘
 先行する論考で前提としている古田武彦氏提唱の里程論に対して、張明澄氏(季刊邪馬台国16号「好評(ママ)連載第六回 一中国人の見た邪馬台国論争」1983年6月刊)が、これは中国語の文章の解釈として誤っている、と門前払いを公開していたので、35年遅れで熟読批判した。
 この記事を書いた論者の出生年、出生地(台湾省)、最終学歴は明記されているが、専攻は書かれていない。つまり、今回記事が、どのような教養知識を背景として書かれたかは一切書かれていない。

*ジャリタレ論の使命
 延々と、随分日本国内のテレビ放送を視聴した結果と思われる知見が記されているが、例えば、台湾では、衛星放送の域外受信は別として、日本国内のテレビ放送のかなりの部分が、ビデオテープとして持ち込まれていて、手軽に視聴できていたから、これは、「外国」で一外国人が日本人向けに制作放映されたテレビ番組を見た感想かも知れない。
 ともあれ、何も背景は書かれないから憶測に過ぎない。台湾と日本では、芸能界の交流も長く続いていて、両側で高い人気をもつ芸能人も知られている。台湾は、日本と文化的な共通点の多い外国とは当方の私見である。

 氏の古代史論の冒頭でやり玉に挙がっている被害者も、そうしたビデオ放映を通じて、外国で人気を博したかも知れないが、論者は外国では通用しないと一刀両断である。そこには外国の視聴者の意見が反映されているのかとも思うが、議論の背景が何も書かれてないからあくまで推測である。

 田原俊彦というジャリは、人気ナンバーワンの歌手であると引き合いに出したのは、市井に人気の古田武彦氏の古代史論批判の手掛かりとしたようである。以下、私見、素人判断を羅列して田原俊彦を徹底罵倒しているが、読者には、何のために、古代史に関係無い素人議論を書き立てるのか不明であろう。読み通すのは、よほどの物好きかと思われる。

 田原俊彦の歌声は、練習量の不足のため、カラオケで歌う上手な酔っ払いの歌より聞きづらいというが、実証に欠ける感情的な暴言であって、歌手の歌唱力批判にも何にもなっていないのは言うまでもない。何も説明がないから、いつ、どのテレビ番組で視聴したときの感想か不明である。生オケ生歌なのか、口パクなのかも示されていない。まあ、折角の素質が埋もれているとも読めるのだが、そう思う根拠が示されていないので、空虚なリップサービスとも見える。

 おけ伴イントロがあっても、歌い出しのキーを掴み損ねる人気タレントがいて、そのような放送事故を避けるために、いろいろポロ隠しの例があると聞いているが、当の歌手の事故例なのかどうかは不明である。

 論者にとって、ある歌が「聞きづらい」のは、あくまで当人の感性に合わないからであって、技術的な批判でないのは明白である。まして、いつ、どこで観測したか書いていないから、野帳記事になっていない。「練習量の不足」といわれても、事前に何時間練習したのか、本来何時間練習すべきであったか書かれないから、根拠不明の印象でしかない。

 また、比較の規範とされている「酔っ払い」の歌が提示されていないから、規範のどこがジャリタレの駄演より上なのかわからない。全て不明、不明では、何もわからないのである。
                      未完

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