今日の躓き石 NHKが続ける「リベンジ」の継承 チアリーディング
2018/09/30
本日の題材は、NHKBS-1で放送されたチアリーディング日本選手権大会なのだが、選手の口からも、ナレーターの口からも、「リベンジ」という忌まわしい言葉が漏れるのは、何とも、痛々しいのである。どうも、この笑顔満載の世界でも、やられたらやり返すのが通り相場になっているらしい。
もちろん、チーム同士互いにぶつかり合う場面はないから血を見ることはない。ただ、単に「借りを返す」と言うだけでも不穏なのだが、カタカナ語でリベンジというと、当人にそのつもりはなくても、血のにおいがするのである。もったいない話である。最後の最後に、主役らしいチームの演技に先立って、「去年のリベンジを果たす」とたっぷり泥を塗りつけられたのは気の毒である。
勝者の選手は、自分たちの世代は負け続けてきたが、ここで力を出し切れて、優勝できてうれしいという。そうありたいものである。負けて恨まず、勝って奢らずである。通り相場などではないようで、安心した。
スポーツ指導者の皆さん、前途のある選手達が、意味もわからないままに、こんな悪い言葉を口に出さないように注意してあげて欲しいのである。
「結果がすべて」というからには、済んだことは済んだこと、悔しさや恨みは引きずったらだめ、という教えだと思うのである。なら、「リベンジ」も捨ててほしいものである。
「結果がすべて」というからには、済んだことは済んだこと、悔しさや恨みは引きずったらだめ、という教えだと思うのである。なら、「リベンジ」も捨ててほしいものである。
随分長いこと、悪い言葉が出回っていたから、みんなの頭の中から消すのにも時間がいるんだろうなと、あえて事を荒立ててなげくのである。
以上
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