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2018年12月10日 (月)

新・私の本棚 齋藤茂樹 技術と交通インフラを軸に古代史を再考する! 3-4

                            2018/12/09 2019/01/29
 私の見方 ★★★★☆ (必読級)

*蟻の峠越え
 私見では、大層な陸運などいらないのです。船荷を小分けして、背負子で丘越えすれば、荒海に耐える貴重な船体を無傷で次の旅に出せるし、人夫に大勢の屈強な者達を呼び集めることも要らないのです。

 著者はしきりに、一人何㌕運べるとか、現代視点で書いていますが、古代の辺境の貧乏人が、どれほどの体力を有していたか、当方は、何の資料もないので計算にお付き合いはしません。無理は無理というのです。

 背負い運びの常識で、一人で背負えない荷は、二人、三人で分け、とにかく、日帰り行程に小分けしていけば、全体として重荷を運ぶことができます。軽量であれば、今日まで良くあったように女性が運びます。
 どのみち、一個で重大な荷は、船腹の積み卸しができないので別儀であり、船荷は一人分相当に小分けしたのです。

*峠越え商売

 あり得る姿は、到着海港での荷渡しであり、山向こうの買い手が、引き取り人夫をよこしていたのです。中流まで小舟で漕ぎ上って引き揚げ、中流で荷下ろしして一旦休憩し、翌日、背負子で峠まで背負い登ったでしょう。峠では、山向こうの背負い手と荷を交換して引き返し、こちら側の海市まで荷を担ぎ下ろしたでしょう。これで、無理なく荷運びが続くのです。

 こうした小刻みの荷運びは貧弱な里人でも維持可能だし、小遣いどころではない稼ぎになったと思われます。勤勉、不屈の働き蟻の姿ですが、土地がらによっては、近年まで担ぎ屋さんがいた(今もいる)のです。

 しかし、著者は、大河の如き堂々たる水陸運を構想しているので、そのような、みみっちい、春の小川の営みに目もくれないのでしょう。氏の構想を支えるのが、「海路」氏の暴論では私見が食い違っても致し方ないのです。

*孤説の異説
 著者は、表紙に「通説・異説」に組みしないと力説していますが、力説しているのは姿見の前であり、著者の所説自身が孤説、異説である以上、目前の最悪の敵は、自身の反映であることを忘れているように見えます。

*出荷品質向上
 以上、商用出版として不首尾な著作を世に出さないためには、是非、「イエスマン」でなく、旦那芸を無遠慮、誠実に批判してくれる読者の意見を求めるべきです。

*工科脳の実現性視点
 当方は、実現性を重んじる工科脳を基礎にしているので、超絶技巧を追求する理系脳と、反りが合わない点があるのは、避けられないのです。

                               未完

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