今日の躓き石 錦織に望まれる王者の言葉 リベンジ禁句
2019/01/07
今回の題材は、毎日新聞大阪13版スポーツ面のトップ記事である。ことは、スポーツ界に蔓延する「リベンジ」汚染であり、発言者が、テニス界のトッププレーヤーであるから、一段と、深刻である。
いや、3年ぶりのツアー優勝に水を差すようだが、勝者の談話として、「昨年やられた相手にやり返してやった、ざまーみろ。」と言う意味に取られかねないカタカナ言葉であるから、まことにもったいないのである。
これほどのプレーヤーなら、目指すのは復讐でなく、頂点の地位のはずである。いくら強くても、やったやられたばかり気にするように志が貧しくては、尊敬できない。まして、世界を騒がせているテロの風潮に便乗していると見られるのは、不穏である。
それにしても、タイトル奪取とは、相手が当然とる筈だったタイトルを、横合いから奪い取った感じで、これも志が貧しい。ここは、タイトル獲得と言うべきではないか。いや、これは、当人の談話ではないから、担当記者の筆が暴れたのか。
こうしてみると、毎日新聞の一部記者のつたない口ぶりに比べて、優れた言葉遣いが常である報道機関として信用していた共同通信が、いくら談話報道とは言え、このような問題発言を世界に発信して、当人の恥を無造作に拡散するのは、どういうことなのか、ちょっと心配になった。
以上
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