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2019年2月

2019年2月12日 (火)

今日の躓き石 毎日新聞 残念なキャンプ便り 「リベンジ」絶叫

                            2019/02/12
 本日の題材は、毎日新聞夕刊大阪3版スポーツ面の「キャンプ便り」である。どうも、宮崎市の現地情報のようであるが、記事の最終文責は、毎日新聞社にあると思うので、ここに指摘した。
 
 記事の末尾を、「リベンジの思いは強い」と絶叫するように締めているが、選手が、全国紙で復讐を誓うほど憎んでいる相手がどこの何者なのか出ていない。全国紙の報道としては、途方もなく不出来である。憎まれている相手も、自分のことと気づかなくては、用心のしようがない。
 
 多分、適切な用語指導をしない同僚、先輩を責めるべきなのだろうが、署名記事だから、当人が手ひどい恥をかいただけである。
 
 毎日新聞社は、ちゃんとした校閲体制を採るべきである。
 
 宅配講読では、毎日新聞を全面的に信用して、ただひたする読み続けるしかないし、店頭売りでもここまで目を通して購入の是非を決めることはないだろうが、それだけの信頼を裏切られては、鬱憤のもって行き所が無いのである。
 
 いや、思いつきのコメントで担当記者を傷つける気は無いから、ひっそり閑散ブログでつぶやいているのではあるが、当人が気づかなければ、終生同じ勘違いを抱えていくのだろうと思うだけである。
 
以上

2019年2月 8日 (金)

今日の躓き石 毎日新聞デカ見出しの「リベンジ」汚染

                            2019/02/08
 今回の題材は、宅配購読している毎日新聞の大阪第13版スポーツ面の「春はばたく 第91回センバツ注目選手」なる囲み記事であるが、でかでかと「豪打一振でリベンジ」と無様な見出しが目に付く。

 何のことかと中身を見るが、選手の発言の引用でもないし、「リベンジ」なる意味不明の言葉が解き明かされているわけでもない
 
 「一振」(いっしん)も、珍語で、滅多にお目にかからないから、誤変換、あるいは、誤入力の無理矢理変換と見える。と言うことで、見出し全体が意味不明である。読者に意味が伝わらない見出しとは、何とも不出来である。
 
 意味不定というのは、「リベンジ」は、カタカナ語として不安定で、普通に英語から意味を考えると、やられた相手にやり返す、血祭りに上げるという、大変物騒な言葉である一方、若者言葉では、どうも、「もう一丁」という程度の茶化した意味のようである。

 今回の記事では、やられた相手が出てこないから、後者の意味なのだろうが、そこまで読者に「読解力試験」を押しつけるのは、全国紙のスポーツ面記事として筋違いだろう。すんなり理解すると、この選手は、「勝って当然の試合で負かされた、こんな奴やっつけてやる」、と口汚く罵って、そのつまらない復讐心だけを頼りにしているように見える。
 いわゆるブラックな「モチベーション」の怪物という烙印を押されたことになる。気の毒な話である。
 
 天下の毎日新聞で、若者達に伝えたくない忌まわしい言葉を殊更見出しに書き立てるのは、どういうつもりなのだろうか。
 
 一度誌面を汚してしまうと、その言葉が忘れられるまでに、随分年月がかかるのである。もっと、選手たちを、そして、記者自身を大事にしてほしいものである。
以上

2019年2月 7日 (木)

倭人伝随想 14 太平御覽 「魏志に云う」 の怪 2/2

                          2019/02/08
*御覽編者の誤解
 以上は、後漢書をもとにした改編疑惑ですが、御覽魏志は、他にも、南宋刊本の字句を整形して、自身の解釈に沿うように訂正している例が見られます。原文の忠実な引用でなく、編者の解釈で改編しているのです。

*継承と改編
 件の「邪馬壹国」と「耶馬臺國」の対照部は次の通りです。
 南至邪馬壹國女王之所都水行十日陸行一月官有伊支馬、次曰彌馬升、次曰彌馬獲支、次曰奴佳鞮。可七萬餘戶     南宋刊本

 又南水行十日陸行一月耶馬臺國戶七萬女王之所都其置官曰伊支馬,次曰彌馬叔,次曰彌馬獲支,次曰奴佳鞮。   御覽魏志 (影印複写 末尾)

 「邪馬壹国」「升」と「耶馬臺国」「叔」などの違いを除くと、ほぼ同一の文字が書かれていても、語順を変えたために意味が変わっています。

 「水行十日陸行一月」は、行程「従至」が不明なものが、至耶馬臺国行程とされ、戸数七萬戸も耶馬臺国戸数とされ、行程は「又」で繋いで放射状行程が成り立たなくしていて、至って明快です。解釈が正しいかどうかは別であって、原文の忠実な再現でないことは明らかなので、所詮、「誤解」に類するものと見られます。

*誤解の由来
 そのような改編は、写本誤写では起きず、また、別史料に依存したものでも無いので、編者の権限を持つ権威者の見識による「校訂」であり、御覽魏志の史料としての信頼性の限界を示すものと思われます。

*結論

 端的に言って、御覽の「耶馬臺国」は魏志の正確な引用とは思えないのです。又、御覧の改編が御覽創始なのか、先行資料の継承かも不明です。確実なのは、三国志、後漢書以後の史料に「邪(耶)馬臺国」とあっても、その時点の魏志原本に「邪(耶)馬臺国」と書かれていた証拠にならないのです。

 ここまで流していますが、公開資料は、全て、後漢書部は「邪馬臺国」、魏志部は「耶馬臺国」であり、文字不一致は何とも不可思議です。又、後漢書、魏志から始まる記事で、全体を「倭」でなく「」としているのも、気がかりです。
 大冊の編纂作業に、玉石混淆の大勢で取り組んでいて、内部資料に草書を多用したために、例えば、「邪」が「耶」に化けたのでしょうか。
わからないこととはわからない」としか言いようがないのですが。

 言うまでもないでしょうが、世間で通用している写本に誤記が発生しても、帝室所蔵の同時代原本には一切影響しないので、誤記は継承されないのです。これだけは、不変不朽の真理です。

*保守と創造
 後世人には、頑固に三国志原本のみだれ髪を保守する原典志向の史官と同時代読者に向けて髪の解れ(ほつれ)を櫛けずる創造志向の類書編者との違いを弁えず、頑なに俗説を言い立てる方が絶えないのです。

 くれぐれも、先入観に囚われて、無理な深読みをしないことです。個人的な意見ですが、真相はいつも明快なものと思うのです。

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倭人伝随想 14 太平御覽 「魏志に云う」 の怪 1/2

                          2019/02/08
*倭人伝談義
 当方は、一介の私人であり、一千巻にのぼる大冊の太平御覽(以下、御覽)全般について史料批判するなど論外です。
 語りたいのは、御覽の「」記事の魏志引用で「邪馬臺国」(耶馬臺国)と明記されているという点に絞った議論です。(卷七百八十二 四夷部三 東夷三 俀)

 結論を言うと、御覽編者が「魏志に云う」と宣言しても、正確な引用でなく編者が改編した結果が書かれているということです。

 これは、先賢諸兄がとうに精査済みの筈なので、おそらく、何れかで論議されていると思いますが、当方の見聞では今ひとつ明解で無いので、ここに私見を示すのです。

 太平御覽は、「中国宋代初期に成立した類書の一つである。同時期に編纂された『太平広記』、『冊府元亀』、『文苑英華』と合わせて四大書と称される。李昉、徐鉉ら14人による奉勅撰であり、977年から983年(太平興国二ー八年)頃に成立した」(Wikipedia)とされ、西暦十世紀後半、北宋期のものです。以下、御覽引用の魏志を「御覽魏志」といいます。

*先行資料の優越性
 現行魏志は、御覽編纂より後年、西暦十二世紀の南宋刊本に準拠することから、先行した御覽魏志の方が三国志原本に近いとされます。して見ると、御覽魏志が参照した魏志に「耶馬臺国」と書かれていたものが、南宋刊本は、以後の誤写で「邪馬壹国」となったものに違いない、とはよく見かける論調です。

 しかし、大局的に御覽記事を見ると、まず、後漢書記事が引用され、倭の女王が「邪馬臺国」に都していると明記されています歴代史書で、史記、漢書に続く後漢書が、「三史」の掉尾として参照されたものです。そのように、後漢書によって国名を確定した後に、続く魏志の当用写本を参照し「邪馬壹国」は「耶馬臺国」の誤記として改編したと見れば、後漢書「邪馬臺国」が三国志「邪馬壹国」に優越したのは、別に不可解ではないと思われます。

*史料批判の試み

 しかし、後世人たる当方は、どの時点であろうと、原文を改編したと思われる引用文は、そのまま承認することはできないのです。

 と言うものの、御覽編者を弁護すると、その手元に届いた魏志第30巻の東夷伝は、既に、何れかの時点で、後漢書をもとに訂正されていた可能性があり、編者は、採用資料に従っただけかも知れないのです。

 そのような懸念を排除できないのは、これほど権威を与えられた編者が、あえて原文を改編して「云う」としたのは、時代の史料解釈定説に従ったと見られるからです。云うならば、編者が手元史料として利用した当用写本が、既に「耶(邪)馬臺国」と改訂されていた可能性を見るのです。

*原本不可侵
 とは言え、いくら同時代解釈が有力でも、さすがに、帝室所蔵の原本の改竄はできなかったはずであり、南宋刊本への信頼は維持されているのです。

                               未完

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