« 今日の躓き石 毎日新聞の罪深い不見識 「フォルムフェチ」 | トップページ | 今日の躓き石 毎日新聞のスポーツ報道は水準以下 リレーの「リベンジ」 »

2019年5月16日 (木)

今日の躓き石 毎日新聞の曲がった意識 「盗撮でリベンジポルノ」

                              2019/05/16

 今回の題材は、毎日新聞朝刊大阪13版であるが、言葉遣いの乱調が常態のスポーツ面ではなく、毎日新聞の品格をしめす社会面の記事である。

 まず、見出しが乱調である。「盗撮でリベンジポルノ」とあるが、記事本体と隔絶していて、まるで、スポーツ紙のあおり見出しである。 そこで、一読者の怒りの表現として、以下のように書き綴った。同意していただけるかどうかは、当記事の読者次第である。

 また、いやな文字を見てしまった。まずは、売り物の見出しである。この書き方は、「盗撮」を指弾していても、「リベンジポルノ」は、社会的に認知された言葉であって、特に問題視されていないようにも見える。いや、記者の思いは、断固糾弾かも知れないが、読者が共感していなければ、そうは読めないことに気づいていないのではないか。

 そうしてみると、記事は淡々と手口を書き出して、一応、違法行為としているが、素人目にはむしろ「客観」的な語りである。
 これでは、世論、つまり、男社会に潜んでいる問題意識のなさ、潜在的な加害者造成に加担しているようにも見える。大体、「盗撮」とは、どんなことを言うのか、意識が混濁しているのではないか。隠し撮りでなければ、問題ないのかと言いたくなる。現に、全体の二割程度に盗撮の疑いがあるとされているだけである。
 概して、加害者は多くの場合、処罰されずに逃げ切っているとの書きぶりであり、記事は、被害者にならないようにご注意いただきたいとの指導、助言で締めているように見える。

 担当記者は、こうして、あくどい行為に見出しで唱和して、記事で手口を紹介することで、むしろ、同様の社会悪、犯罪行為の周知徹底、普及拡大を図っているのではないか。「そうか、世間で誰もがやることなのか。俺は、捕まらないようにやってやる。」そう感じて、対策を練る潜在加害者がいてもおかしくはない。

 そもそも、担当記者は、「リベンジ」なる、罰当たりの、しかし、若者言葉として気の効いたとされているカタカナ語の普及拡大に、全国紙として加担,助力していることに、何の悔いも痛みもないのだろうか。これでは、「リベンジポルノ」は、男として当然の「天誅」、天に変わっての「仕置き」ということになってしまうのではないか。

 当犯罪行為に関する報道に際して、このように不都合な見出しを打つことに、そのような意識を感じるのである。当方は、これは大罪であり、そのように罪悪視しているから、憤りをここに示すのである。当方は、昭和前半生まれの老人であるから、若者言葉への嫌悪が先に立っているかも知れないが、個人の意見であるから、偏見は、むしろ当然と胸を張るのである。

以上

« 今日の躓き石 毎日新聞の罪深い不見識 「フォルムフェチ」 | トップページ | 今日の躓き石 毎日新聞のスポーツ報道は水準以下 リレーの「リベンジ」 »

今日の躓き石」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 今日の躓き石 毎日新聞の罪深い不見識 「フォルムフェチ」 | トップページ | 今日の躓き石 毎日新聞のスポーツ報道は水準以下 リレーの「リベンジ」 »

お気に入ったらブログランキングに投票してください


2025年6月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

カテゴリー

  • YouTube賞賛と批判
    いつもお世話になっているYouTubeの馬鹿馬鹿しい、間違った著作権管理に関するものです。
  • 「周旋」論
    魏志倭人伝の「周旋」に関する論義です
  • 「長大」論
    魏志倭人伝の「長大」に関する論義です
  • ファンタジー
    思いつきの仮説です。いかなる効用を保証するものでもありません。
  • フィクション
    思いつきの創作です。論考ではありませんが、「ウソ」ではありません。
  • 今日の躓き石
    権威あるメディアの不適切な言葉遣いを,きつくたしなめるものです。独善の「リベンジ」断固撲滅運動展開中。
  • 倭人伝の散歩道稿
    「魏志倭人伝」に関する覚え書きです。
  • 倭人伝道里行程について
    「魏志倭人伝」の郡から倭までの道里と行程について考えています
  • 倭人伝随想
    倭人伝に関する随想のまとめ書きです。
  • 動画撮影記
    動画撮影の裏話です。(希少)
  • 卑弥呼の墓
    倭人伝に明記されている「径百歩」に関する論義です
  • 古賀達也の洛中洛外日記
    古田史学の会事務局長古賀達也氏のブログ記事に関する寸評です
  • 名付けの話
    ネーミングに関係する話です。(希少)
  • 囲碁の世界
    囲碁の世界に関わる話題です。(希少)
  • 季刊 邪馬台国
    四十年を越えて着実に刊行を続けている「日本列島」古代史専門の史学誌です。
  • 将棋雑談
    将棋の世界に関わる話題です。
  • 後漢書批判
    不朽の名著 范曄「後漢書」の批判という無謀な試みです。
  • 新・私の本棚
    私の本棚の新展開です。主として、商用出版された『書籍』書評ですが、サイト記事の批評も登場します。
  • 歴博談議
    国立歴史民俗博物館(通称:歴博)は、広大な歴史学・考古学・民俗学研究機関です。「魏志倭人伝」および関連資料限定です。
  • 歴史人物談義
    主として古代史談義です。
  • 毎日新聞 歴史記事批判
    毎日新聞夕刊の歴史記事の不都合を批判したものです。「歴史の鍵穴」「今どきの歴史」の連載が大半
  • 百済祢軍墓誌談義
    百済祢軍墓誌に関する記事です
  • 私の本棚
    主として古代史に関する書籍・雑誌記事・テレビ番組の個人的な読後感想です。
  • 纒向学研究センター
    纒向学研究センターを「推し」ている産経新聞報道が大半です
  • 西域伝の新展開
    正史西域伝解釈での誤解を是正するものです。恐らく、世界初の丁寧な解釈です。
  • 資料倉庫
    主として、古代史関係資料の書庫です。
  • 邪馬台国・奇跡の解法
    サイト記事 『伊作 「邪馬台国・奇跡の解法」』を紹介するものです
  • 隋書俀国伝談義
    隋代の遣使記事について考察します
  • NHK歴史番組批判
    近年、偏向が目だつ「公共放送」古代史番組の論理的な批判です。
無料ブログはココログ