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2019年7月 1日 (月)

今日の躓き石 毎日新聞 なるほドリ「古墳って何」の怪

                                     2019/07/01
 今回の題材は、毎日新聞大阪朝刊13版「特集面」の片隅の囲み記事です。『なるほドリ「古墳って何」』なる記事の役目は、一般読者の疑問を解き明かしてくれようとするものなのでしょうが、読むにつれ、どんどん疑問が湧いてくるのです。

*古墳って何?
 まずは、三世紀半ば頃から「古墳」造りが始まったと言いますが、今回話題になっている「古墳群」の古墳は、そのような曖昧なものではなく、石積みで足元を堅固にした上で土を積み上げたものであり、ただただ土を積み上げたのでは、雨の降るたびに崩れて、「高く、大きく、目立つ」物にはならなかったはずです。そのようなきっちりした古墳は、いつ始まったのか、問い直したいところです。

*ゆるやかな造成
 次に、四百年にわたって作り続けられたと言うからには、よほど計画的に進められたに違いなく、当然、生前、それも、王位に就く早々に造成を始めて、長い年月掛けて徐々に造成したはずですが、どうでしょうか。
 つまり、「死者」などではなく、被葬予定者のために、その力の大きさ、それも、おそらく想定の大きさによって決めた、それとも、被葬予定者自身の指定によって決めた、と見るべきでしょう。

*統一、それともバラバラ
 一旦、規模や形は、被葬者の力などで決まると明言しながら、どのように決まるかの説明はなく、おそらく、大きさが決まるのだろうと「なるほど」させておいて、記事の見出しでは「規模、形さまざま」としたままで、巨大なものが沢山あり、このあたりに政治連合が有ったとか、そのトップの力に相応しい規模というものの、地域外に、同程度に巨大な古墳があることも説明に困るのではないでしょうか。
 結局元に戻って、「古墳群」の古墳は、当時強い支配力を持っていた支配者が、自身の偉大さを広く示し、天下を太平にするために、大変長い期間を掛けてゆっくり築き、死後、そこに葬られたものと言うべきでしょう。その間、食糧を供給し続ければ、弱者救済、民生の安定化、そして、反乱の予防策になるのです。それこそ、「仁徳」に相応しい偉業でしょう。

*権力でなく、知性の産物
 因みに、主たる記事には、古墳の造成に要した労力を試算して、それほどの動員力があったことをその権力に求めていますが、おそらく、経済力の勘違いでしょう。
 長期間にわたる工事の長期間のいろいろな方面に及ぶ計画を策定し、着実に実行し、それでも、住民の生活を維持したところに、支配者の偉大さを見るのです。大量の労働者が、食に飢え労苦に疲労しきったとしたら、いくら鞭を振るっても造成は進まないのです。四百年維持されたということは、適切な計画を立て、適切に運用した知性を評価すべきなのです。

以上

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