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2019年8月23日 (金)

今日の躓き石 毎日新聞社会面の汚点 履正社の栄冠に「春リベンジ」で不滅の汚名

                             2019/08/23

 今回の題材は、宅配されている毎日新聞大阪13版社会面の記事である。高校野球選手権大会の履正社報道の不手際である。スポーツ面には、正々堂々たる報道が託されているから、社会面記事の不手際は、社会面記者の勘違いなのかも知れないが、堂々と社会面の横見出しで、「春リベンジ 有言実行V」などと、主旨不明の戯言を連ねて誌面を汚しているということは、毎日新聞として、このような報道が正当だと主張していると見られるのである。だから、ここに詰問するのである。

 今回の社会面記事の難点は、幾つか重畳している。
 一つには、「リベンジ」なる悪質なカタカナ語の伝搬に手を貸していることである。動植物界の外来種のように、悪質な新語は、繁殖を阻止し、断絶させるのが、責任あるマスメディア全体の務めと思われるが、この記事は、まるで履正社の美風を報道して、リベンジの普及に手を貸している。情けない。そして、報復には報復、無限の血の連鎖を称揚しているようである。毎日新聞の報道は、そのようなものであったかと歎きたくなる。

 二つには、高校野球界野球界の一部に、頑としてはびこっている蛮風である前世紀の遺物、復讐の気概を、高々と称揚しているからである。誰でも、試合に負けたらくやしいのは当然である。指導者は、自身の保身のため、そして、背後の経営者の叱責に応じて、負けた相手に必ず報復しろと指導し、選手も、それを受けているのかも知れないが、根本的に、それは、封建時代の遺物、「レジェンド」ではないか。かび臭い遺物は、博物館に引退いただくべきではないか。
 少し考えればわかるように、今回の大会で勝ったからと言っても、前回決勝で負けたという事実は、長く続いている高校野球の歴史の一部として不滅の「輝き」を放っているのである。優勝校を除いて、皆一度は負けているのである。
 それにしても、多数の高校の中から決勝まで進んだのは、それ自体「不滅の栄光」である。それを、一生拭えぬ屈辱と感じさせて、負けた相手に、その怒りをぶつけさせるのは、指導者のお門違いではないか、と思うのである。選手は、自分で自分の達成感を捨ててしまうだけでなく、それまでに敗退したチームを踏みつけにし、大会の価値を落としていることになるが、そんなところに、負けた不満、挫折感をぶつけてどうするのか。考え違いも甚だしいのである。百撓不屈であって欲しいものである。

 以上は、毎日新聞社たるもの、事実の裏付けなしに見出しを打たないだろうと信じて書いたが、実際は、後続記事に、「リベンジ」も「有言実行」もないし、このような破廉恥な見出しを支持するような言い回しは示唆すらされていないから、この見出しは、担当記者の捏造かも知れないが、そこまで面倒見切れないのである。
 また、先にかいたように、これは、高校球界ぐるみ、学校ぐるみの蛮風かと推測したが、監督談話には、そのような、勝って当然との不遜の発言は書かれていない。担当記者の捏造見出しかとも見える。重ねて言うが、そこまで面倒見切れないのである。
 そういうことで、今回の記事への批判が、毎日新聞報道の勝手な見出し付けにあったとしたら、履正社の皆さんにお詫びする次第であるが、一読者としては、全国紙報道に信を置くしか無いのである。

 三つ目は、準優勝校に対する配慮の不足である。前回対戦の結果、優勝の栄冠を得たのに対して、復讐を企てている相手に対して、そのような考慮は一切払っていなかったように見えるのである。本来、かくあるべきではないか。
 そして、今回の毎日新聞の報道は、まるで、星陵はこの負けを屈辱としてリベンジを叫べと強要されているようなものである。復讐の連鎖の強要である。嘆かわしい限りである。
 紙面を見る限り、星陵には、そのような蛮風は見えないのでほっとしている。履正社は、勝手に、借りを返したつもりかも知れないが、相手は、試合結果は試合結果で済んだことであり、別に、貸しを作ったと思っていないから、借りを返してこられても、気づかなかったはずである。これなら、血なまぐさい、自爆テロ紛いのリベンジの無限連鎖は、起こらないはずである。履正社の一人芝居は、いい加減で終わって欲しいものである。

 毎日新聞は、報道の良心を固く守っていると信じて、それ故に、真剣に批判してきたが、今回の社会面記事には、大いに失望したのである。

以上

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コメント

古代史に関するご意見、楽しく読ませていただいています。大いに共感するところがあります。本当に考古学者も古代文献学者もどうなっているのかあきれる次第です。
さて、本日はカタカナ言葉に対する貴殿のご意見について、
リベンジ、レジェンドなどの使用に対する意見、まったく同感です。もっと日本語を使って頂きたいものです。

以下は、飽くまで私のぼやきで、このぼやきに対する批評は無用です。
最近わけの分からないカタカナ文字が増えて困ったものです。外来語を取り入れ、カタカナで表現することはこれだけグローバル化が進んだ今日では仕方が無いかも知れないですが、やはり言葉の意味を正確に反映する使用が必要と思います。
また、カタカナで表現する時は、現地発音または標準発音(例.アメリカ発音)を正確に表記して貰いたいものです。何やら聴いたことのある言葉に近いが、何だったっけと考えていると、あ、そうか、このことかと思い知らされる言葉がたくさんあります。例えば、アワード。テレビ、新聞すべてのメディアがアワード、自分の記憶が間違っているかと辞書を調べてみるとやはりどちらかというとアウオード。

私は化学系のエンジニア故、メタンとかエタンとか、あるいはスチームとか云う言葉を使用しますが、英語ではメセイン、エセイン(θ)、舌を挟む発音、スチームもスティーム。米国人と話をする時も、日本語の発音と英語の発音を切り替えなければならず、これも結構大変でした。

多くの外来語が、本来の発音と違った発音でカタカナに変換されており、本来、外来語の発音のままでカタカナに変換されておれば、自然に外来語が身に着くものを、外来語を習う時はまたカタカナと違った本来の外来語の発音を覚えなければならない。われわれ老人の若いころは外来語の数も知れていたが、今の子供たちは大変だ。

しばらく前に、外国の国名表記を外務大臣が変更していたが、あれは逆行だと思う。
文科省も英語教育に力を入れるなら、外来語のカタカナ表記を本来の発音になるように見直すべきだ。
英語を中心とするなら、例えば、FとHは、ファ、フィ、フ、フェ、フォとハ、ヒ、フ?、へ、ホ、BとV、などなど。
小学生の時から、発音の違いをしっかりと教える。マスメディアにおける発音、表記も本来の外来語の発音に統一させる。これぐらいやってもらいたいものだ。
これでも和製英語への対応が必要であるが。これは、Japaglishだと笑ってごまかすか。

中国語を少しかじった時に、何と漢字の音読みと発音が違うものか。確かに中国語の発音を正確に表現することは難しいが、それでももう少し似せてくれていたら良かったものをとしきりに思うが、また英語などの外来語の導入において同じことが繰り返されていると思うと何とも歯がゆいものだ。

さてさて、貴殿のリベンジ、レジェンドからとんだ愚痴を長々つぶやいてしまったが、ご容赦。

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