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2019年10月27日 (日)

新・私の本棚 「魏略西戎伝」条支大秦の新解釈 参 史料篇   2/5

                             2019/10/27
【國有小城邑】 国情が描かれているが、條支にしては大きすぎる。
 國有小城邑合四百餘,東西南北數千里。其王治濱側河海,以石爲城郭。

 国には小さな城邑が四百ある。東西南北数千里に及ぶ。其王は河海のそばの浜で治し、石を城郭としている。

【其土地有松】 ローマで駱駝には乗らない。養蚕もない。
 其土地有松、柏、槐、梓、竹、葦、楊柳、梧桐、百草。民俗,田種五穀,畜乘有馬、騾、驢、駱駝。桑蠶。俗多奇幻,口中出火,自縛自解,跳十二丸巧妙。

 其土地には、松、柏、槐、梓、竹、葦、楊柳、梧桐の百草が生える。民俗は、耕作地に五穀を植え、馬、騾馬、驢馬、駱駝に乗る。桑を植え、養蚕する。俗に奇術や幻術が多く、火を吐いたり、自縛縄目をぬけ出したり、十二のお手玉を巧みに操る。

 其國無常主,國中有災異,輒更立賢人以爲王,而生放其故王,王亦不敢怨。

 其国主は常職でなく、国の中で災害や異変がおこると、すぐ有徳の賢人を王に立て、其旧王は放逐されるがそれを怨んだりはしない。

 其俗人長大平正,似中國人而胡服。
 其人々は背が高くて整っている。中国人に似るが胡服する。

【自云本中國】
 自云本中國一別也,常欲通使於中國,而安息圖其利,不能得過。

 中国の一別と自ら云い、かねて中国と通使したいと望んでいたが、安息圖其利を図り、過ぎることができなかった。

 其俗能胡書。其制度,公私宮室爲重屋,旌旗擊鼓,白蓋小車,郵驛亭置如中國。

 其俗は能く胡書する。其制は公私とも宮室は二階である。白蓋小車で旌旗撃鼓する。中国同様に街道に郵驛亭が整備されている。

【從安息到其國】 其の国は安息近傍であり、勿論、安息自身では無い。
 從安息繞海北到其國,人民相屬,十里一亭,三十里一置,終無盜賊。但有猛虎、獅子爲害,行道不群則不得過。

 安息から海を撓めて北して其国に至る。人民相属し、十里一亭三十里一置(駅)。盗賊は一切ない。但し、猛虎獅子の害で群れないで道を行けない。

 注 イタリア半島には、虎もライオンもいない、

【其國置小王】 ローマは都市国家連合であり、封建制ではない。
 其國置小王數十,其王所治城周回百餘里,有官曹文書。王有五宮,一宮間相去十里,其王平旦之一宮聽事,至日暮一宿,明日復至一宮,五日一周。

 其国は小王数十を置いている。其王の治城する所は周回百余里、官曹文書が有る。王に五宮が有り、宮は互いに十里をへだてる。其王は、平日朝一宮で政事を聴いて日暮れて一宿し、翌日また一宮に至り五日で一周する。
 注 週七日で五日執務か。ローマは二院議会があり巡回執政は到底不可能である。ローマで皇帝個人への直訴は可能であったが、それが天子かどうか。

謝辞 記事構成の関係でここに書いたが、三篇全体を通じ、筑摩書房三国志魏志の訳文が大変参考になったのは言うまでもない。又、塩野七生氏の「ローマ人の物語」のパルティア関係記事、及び、ローマの「インフラ」に関する大作第十巻に多大な啓示を受けた。なお、中国哲学書電子化計劃及びWikiの情報は大いに参考になった。陳舜臣氏「中国の歴史」の歴史記事は、時代の展望を与える読み物として大変参考になった。大いに感謝するものである。

                                未完

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