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2019年10月27日 (日)

新・私の本棚 「魏略西戎伝」条支大秦の新解釈 参 史料篇   3/5

                             2019/10/27
【置三十六將】 上院(元老院)の理想化した姿かも知れないが、趣旨不明。
 置三十六將,每議事,一將不至則不議也。
 三十六将を置き事を議するに、一将が至らない時は議しない。
 王出行,常使從人持一韋囊自隨,有白言者受其辭投囊中,還宮乃省爲決理。
 王の外出時、常に一韋囊を持った従者を伴い、白言の者があれば、その辞を受けて囊中に投じ、宮に還って省に理を決させる。
 以水晶作宮柱及器物。作弓矢。
 水晶で宮柱や器物を作り。弓の矢を作る。(装飾はガラス細工ではないか)
 其別枝封小國,曰澤散王,曰驢分王,曰且蘭王,曰賢督王,曰汜復王,曰于羅王,其餘小王國甚多,不能一一詳之也。
 其別枝を小国に封ずる。曰く沢散王、曰く驢分王、曰く且蘭王、曰く賢督王、曰く汜復王、曰く于羅王。其以外の小王国は甚だ多く一一書けない。

【國出細絺】 羊毛絨毯、壁掛け(タペストリー)などが特産である。
 國出細絺。作金銀錢金錢一當銀錢十。有織成細布,言用水羊毳名曰海西布。
 (其)国は目の細かい絺(くずぬの)を出する。金銀銭を作り、金銭一枚が銀銭十枚に當る。細かい布(きれ)を織成し、「水羊毳」(羊和毛)を用いると言う。海西布と名付けている。
 中国と異なり、金貨、銀貨が普及しているのは、交易世界だからであろう。
 此國六畜皆出。水羊毳,或云非獨用羊毛也,亦用木皮或野繭絲作,織成氍毹、毾㲪、罽帳之屬皆好,其色又鮮于海東諸國所作也。(二字脱字)
 此国は六畜みな産する。一説には、水羊毳は、羊毛だけではなく木皮や野繭糸を用いると云う。氍毹(毛氈)も毾㲪(毛織敷物)や罽帳(毛織几帳)の属を織成し皆好ましい。其色も海東諸国の作るものより鮮やかである。
 注 古来、当地方は、毛織カーペットが大の特産であったと思われる。
   「此國六畜皆出水或云」は、二字脱字と思われるので補充した。
 又常利得中國絲,解以爲胡綾,故數與安息諸國交市於海中。海水苦不可食,故往來者希到其國中。
 また、手に入った中国の絹を解して胡綾にして利を得ている。故にしばしば安息の諸国と海上交市する。海水は苦く飲めないため、往来者は其国中に到ることを希む。
 注 (交市が波打ち際で飲料水が無いとの意と思われる。
   海は、塩水湖である。大海のことかどうか不詳。
   甘英は、地中海沿岸のローマ領に着いていない。因みに、アルメニア
   は有力国であるのに中国名が無く、條支には現地名がない。

【山出次玉石】 西域名産和田玉や青金石(ラピスラズリ 瑠璃)はどうか。
 山出九色次玉石,一曰青,二曰赤,三曰黃,四曰白,五曰黑,六曰綠,七曰紫,八曰紅,九曰紺。今伊吾山中有九色石,即其類。
 山から九色の「次玉石」を出する。一は青、二は赤、三は黄色、四は白、五は黒、六は緑、七は紫、八は紅、九は紺である。今伊吾山中に九色石が有るが其類である。(本物の玉石は出ない、ということのようである)

【陽嘉三年】 条支記事の末尾である。
 陽嘉三年時,疏勒王臣槃獻海西青石、金帶各一。又今西域舊圖云罽賓、條支諸國出琦石,即次玉石也。
 陽嘉三年(一三四)、疏勒王臣槃が海西青石と金帯各一を献上した。今『西域旧図』では罽賓條支の諸国は琦玉を産すると云うが、次玉石のことである。
 注 「西域旧図」は、必需品の西域諸国地図かも知れない。

                                未完

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