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2019年10月 8日 (火)

今日の躓き石 毎日新聞の「タトゥー」偏向報道の欠落した公平視点

                         2019/10/08

 今回の題材は、毎日新聞大阪夕刊3版の一面トップ記事である。

 題して曰く、「ラグビーW杯機に考えよう タトゥーお断りなぜ」と一見柔らかな言い方だが、大多数の日本人が入れ墨に反感を感じているらに対して、たまたまラグビーなる球技の世界大会が開催され、タトゥーを好む各国選手とファンが、どっと各地にやってくるから、これを記者持論の高揚の奇跡的好機として、大多数の国民の考え方を革めさせてみせる、と昂然と息巻いているのである。
 これほどの大問題を、天下随一のの全国紙の権威で単なる国民的勘違い問題にして、善良な国民を総懺悔させようとしているが、それほどの大問題、いわば、宗教改革に取り組んでいるにしては、随分、随分お粗末な展開である。
 例えば、「海外では文化」と言うのも、無茶な言い切りである。乱暴に言いきらずに、「海外では文化の不可分の一部になっていて、タトゥーの否定、蔑視は、文化全体の否定、蔑視になるからもてなし精神に反するのではないか」程度が妥当ではないか。「若者 抵抗薄く」とおっしゃるが。伝統を知らない者の意見が、伝統を担い続けているものを支配する世界なのだろうか。若者でないものの、全体ではないにしても、かなりの人には大変な苦痛なのだが、それは記者の意見に合わないから無視するのだろうか。誠に困った割り切りである。

 まず、入れ墨忌避の根源が、単なる思い込みだと言おうとしているが、これは、古代以来「日本人」の心に刷り込まれて、いわば宗教倫理であって、単なる思いつきではないのを、記者は、狡猾にもごまかしている。
 都留教授の著作なるものが、記者によって勝手に短絡されて「日本では時代や地域によって価値観が変化してきた」とごまかされているが、実際は、日本という国では、発祥以来ほぼ一貫して、入れ墨は罪人の識別のための烙印であり蔑まれていて、江戸時代後期になって入れ墨が色彩豊富な皮膚装飾になったものの、依然として、善悪で言うと悪とされていたものである。つまり、歴史的に、国民的に、ちゃんと、厳然たる理由があるのではないか。ないというのであれば、もっと、もっと丁寧にも確実に論証していただきたいものである。

 「身体髪膚これを父母に受くあえて毀傷せざるは孝の始めなり」の句は、日本人にとって、聖書のモーゼ十戒に匹敵する重さを持っていると理解するが、そのように説明する人は、記者の取材範囲にはいなかったのだろうか。聞く相手を間違えたか、聞く相手を厳選したか。

 当方の不満は、この点をちゃんと説明した上で、それでも日本人は、自身の信念を棄てなければいけないと言っている記事には見えないのである。
 日本文化になじみのない、例えば、根っからのクリスチャンであっても、異教徒の日本人の信念には一定の敬意を示すはずである。彼らは、人前では靴を脱がないから、かっては靴下に穴が空いていても平気だったが、いまはそのような無様なまねは見せない。誰だって、異郷で野蛮人と思われたくはないのである。少なくとも、知性と教養のある人たちは、異文化を尊敬し、その深奥を知ろうとするのである。そう見ないで、単に、異国人に同調しようとするのは、相手を馬鹿にしていることになると思うのである。

 だから、無知傲慢で度しがたいのは、「ブラック校則」なるお手盛りの比喩を持ち出して、日本人の入れ墨観を嘲笑し、「明確な根拠に乏しく不条理」と一方的に断裁する告発者の意見だけを高々とかき立てる、偏向した毎日新聞の編集方針なのである。弁護のない告発、裁断は、偏向裁判である。毎日新聞は、不明を恥じるべきであると思う。

 最後の捨て台詞は、「タトゥーを不快に思う人がいることを否定しません」などと、勝手に偉ぶっているが、「固定された負のイメージ」の重さをあざ笑って、そんなもの棄てちまえ、と言うのは、一種の暴力である。

 見出しの設問に対する回答はすんだ。どう説得すれば、国民の持つ信念を棄てさせられるか、もう一度考えた方が良いのではないか。また、断られた異国人に、丁寧に背景事情を説明して、それでも納得されなかったと言う例を示して欲しいのである。異教徒が宗教的な禁忌を犯せば、排斥されるのである。

 以上、こうした偏向報道は、全国紙に冠たる毎日新聞の報道姿勢に大きな疑問を投げかけるので、是非、もう一度、じっくり、イベントにとらわれずに、百年スケールの大問題として、本気で取り組んで欲しいと思うのである。そして、担当記者は、宗教的偏見にとらわれていない人に代えていただくか、それが無理なら、各世代、各論陣営から公平に選び、複数視点で、告発、弁護を重ねて欲しいものである。

以上 

 

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