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2019年11月20日 (水)

新・私の本棚 番外 サイト記事批判 弥生ミュージアム 倭人伝 4/6

                          2019/11/15

帯方郡からの道里を計算すると、倭は会稽郡や東冶縣(*33)の東にあることになろう。 (中略)
(*33) 現在の福建省福州の近くの県名
 南宋刊行の倭人伝には「会稽東治」と書かれていて、郡、県とは書いていないので、この議論は確定しません。いずれにしろ、広大、かつ、高名な郡と郡の僻南にある区分地域である県を、陳寿ほどの史官が「や」で同列に置くはずは無いのです。こじつけではないでしょうか。

死ぬと棺に納めるが、槨(*35)は作らず、土を盛り上げて冢をつくる。(中略)
倭人が海を渡って中国に来るには、つねに一人は頭をくしけずらず、しらみも取らせず、衣服は汚れたままとし、肉を食べず、婦人を近づけず、あたかも喪に服している人のようにさせて、これを持衰(*36)と名づける。もし、航海が無事にゆければ、かれに生口・財物を与え、もし船内に病人が出たり、暴風雨に会ったりすれば、これを殺そうとする。つまり持衰が禁忌を怠ったからだというのである。(中略)
(*38)倭人中の大人。この部分を「便ち大倭のこれを監するに、女王国より以北に一大率を置き・・」と続けて読み、大倭を邪馬台国の上位にある大和朝廷であり、一大率も朝廷がおいたとする説があるが、これは無理。(中略)『後漢書』では「大倭王は邪馬台国に居る」と記している。(中略)
 如何に「無理な」暴論相手でも、『後漢書』に依拠して、否定して良いものでしょうか。倭人伝には、何も書いていないということですか。

その国は、もとは男子を主としたが、七~八十年ほど前、倭国が乱れ、何年もお互いに攻め合ったので(*41)、諸国は共に一女子を立てて王とした。これを卑弥呼(*42)という。彼女は神がかりとなり、おそるべき霊力を現した。すでに年をとってからも、夫をもたず、弟がいて、政治を補佐した。王となってから、彼女を見たものは少なく(中略)
 「諸国が」共立したという記事は、倭人伝になく、単なる推測でしょう。、
 「神がかりとなり、おそるべき霊力を現した」とは書いていません。無理そのもののこじつけに思えます。
 「すでに年をとってからも」の「すでに」が趣旨不明です。「すでに年長けたが」位が妥当では無いですか。又、末尾の「も」も、余計です。単に、「ついに配偶者を持たなかった」位が穏当では無いですか。
 「見たもの」と言うのは、「見」の趣旨を失していて、国王に「接見したもの」とする方が良いのでは無いですか。何か、支離滅裂に見えます。
 あることないことというのはありまずが、訳文と称して、原史料に無いことの連発は、古代史学の取るべきみちではないでしょう。

これらを含めて倭地の様子を尋ねると、海中の島々の上にはなればなれに住んでおり、あるいは離れ、あるいは連なりながら、それらを経めぐれば、五千余里にもなるだろう。
 この部分は、既説の狗邪韓国以来の倭地を巡訪する道里記事を、切り口を変えて言っただけです。字句をそのまま読めば、狗邪から海中の二島を渡海(計三千里)で歴て陸地に達し、以下陸地を倭都まで通算五千里と単純明解ですが、勿体ぶった訳文が、かえって意味不明にしています。陳寿は、明解に書いたはずでしょう。

景初二年六月(*43)、倭の女王は大夫難升米を帯方郡に遣わし、魏の天子に遣わし、魏の天子(使)に朝献したいと請求した。帯方太守(*44)劉夏は、役人を遣わし(中略)洛陽に至らしめた。その年の十二月、魏の明帝は詔して、倭の女王に次のように述べた。「親魏倭王卑弥呼に命令を下す。帯方郡大守劉夏が使を遣わし、汝の大夫難升米と次使都市牛利を送り、汝(中略)今、汝を親魏倭王(*46)に任じ、金印・紫綬(*47)を与えることにし、それを包装して帯方太守に託して、汝に授けることとした。(中略)」と。

                                未完

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