今日の躓き石 中学生駅伝選手の暴言「リベンジ」報道に見る毎日新聞の堕落
2020/01/20
今回の題材は、毎日新聞大阪朝刊14版「スポーツ」面の都道府県対抗男子駅伝報道である。
談話の選手は、タイムが区間賞に及ばなかったことで、将来の「リベンジ」を貪欲に語っているが、駅伝競技で、だれかに記録をとられたのを恨みに思って、そのうじうじした恨みを晴らすためにグズグズと努力を続けるというのは、何とも後ろ向きで感心しないし、それを「リベンジ」などと血なまぐさい言葉で語るのは、一段と感心しない。
しかし、責任は、このような不出来な談話を、「ありのままに」報道した記者にある。
これでは、こうしたときに「リベンジ」と言うものだと、全国紙の大記者がお手本を示したことになり、極めつけの悪い言葉が、疫病のように蔓延るのを助けているのである。当方は、全国紙の記者は、言葉の護り人、守護天使と思っているので、今回の記事に天使の堕落を見て、裏切られたと感じるのである。
多分、記者にも、選手にも、特別の悪意はないのだろうが、これほど悪い言葉を無頓着に使うと、悪い意味が先に立つので、言っていない筈のことが広く伝わってしまうのである。
そうしたことを、若者に伝えるのも、新聞記者の大事な使命だと思うのである。
年寄りとしては、他に何もできなくても、後世に汚れた言葉を伝えないようにしたいと思うのである。
以上
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