今日の躓き石 将棋記事に「リベンジ」発症 毎日新聞に悪疫蔓延の予兆か
2020/06/05
本日の題材は、毎日新聞大阪朝刊第14版「総合・社会」面トップの将棋ネタである。想定範囲の予定記事であるから、推敲の時間は取れたはずなのだが、輝かしかるべき記事に大きな汚点を記している。
「本人にリベンジの気持ちはないと思うが」と口調を和らげているが、案ずるに、50代初頭の師匠は、内心に「リベンジ」の「暗黒」を抱えていて、10代の新進の心中を探っているようである。しかし、弟子を思うのなら、このような忌まわしい言葉にふれないのが、本人のために最高、最善である。今回の一言で、話題の棋士は、口には出さないが、実は激しい憎しみを原動力にしているのではないかとの疑念がわき上がるのである。ことさら否定するような師匠の談話であるから、額面通りにはとれないのである。
この下りは、談話の引用であるから、担当記者は、事実は事実として報道するしかないと言い訳しそうであるが、別に言い換えても何の問題もないはずである。何しろ、痛い目に遭わされた相手との再戦ではないのであるから、血塗られた「リベンジ」、隣国の「トラ」さんの掻き立てる「テロ」はお門違いなのである。まして、先の(手痛い)敗戦は、相手の策謀に騙されたわけでもなく、最終盤に判断を誤ったための敗戦だから、責任は、自分に持っていくしかないのである。
つまり、署名した担当記者二名も、脳内を血塗られて汚染されているものなのか、偉業を讃える記事の意義を損なっていて、毎日新聞としては大事件と言える。是非、このような不穏な表現は、とことん駆除していただきたい。
根本的な問題として、将棋の世界に怨念とか復讐を見る前世紀の風潮は、カタカナ語に書き替えてごまかすのでなく、断乎排除して欲しいものである。そうしないと、師匠と弟子という関係にまで、悪弊の伝承という疑念が投げかけられるのである。
毎日新聞は、全国紙として、国民の言語文化を保全する「言葉の護り人」の任にあると自覚して欲しいものである。いや、この際、気づいて欲しいのである。全記者の中の一人が無自覚に忌まわしい言葉を紙面にぶちまけたら、全社で進めている地道な活動が崩壊しかねないのである。今日改めれば、今日から改善が進むのである。
以上
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