今日の躓き石 「サブライズ花火」と言わないで
2020/06/01
本日の題材は、5/29の毎日新聞の記事であったが、扱いに困っていたのである。
各地で一斉に花火サプライズ 「大曲の花火」参加者らがネットで資金募る。
結局、全国紙ともあろうものが、カタカナ語の扱いに失敗しているのである。
現在の合衆国大統領の暴言に表れた悪夢であるが、「武漢ウィルス」を合衆国に対する中国の「サプライズ」攻撃と受け止めて、定番で「パールハーバー」真珠湾攻撃の奇襲と「9.11」多発テロを引き合いに出すのである。詳しく言うと差し障りがあるので、手短に言うと、それぞれ無残な報復攻撃があったのであるから、当今の動きは驚くものではない。これが、その人たちの品性である。
ちなみに、surpriseは、特に言い訳しない限り、不愉快な不意打ちである。アメリカ人を含めて、英語圏では、そう受けとめて不愉快に感じる人が大勢いる以上、安易に使って欲しくないカタカナ語である。それにつけても、後先考えない安直な名付けは、勘弁して欲しいものである。
と言うべきかと思いながら、踏み切れずに躊躇っていると、時事通信の近報では「シークレット花火」と言い直していて、ほっとするのである。
全国一斉にシークレット花火 相次ぐ大会中止で業者支援―CFで費用募る・秋田
と言う事で、安心していやなことを言わせて頂くのである。言葉は届かなくても、大曲には、既にこころざしが届いているので、空振りしても苦にならないのである。
毎日新聞ともあろうものが、主催者の「サプライズ」御用に悪乗りしたのは、情けないことである。苦言を呈して、たしなめてあげるべきである。次世代に澄んだ言葉遣いを伝えるべき言葉の護り人は、そうあって欲しいのである。
以上
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